これからエンジニア採用に関わる人に伝えたい、採用面接・面談を通じて身につく5つのスキルや考え方
はじめまして!
2022年12月から、エンジニアリングマネージャーとしてカミナシで働いております、吉永です。入社エントリを書けずに気がつけば5ヶ月以上も経ってしまいました。
現在カミナシでは、優秀なエンジニアを採用すべく、採用活動を精力的に進めています。
全社目標でもエンジニア採用の内定承諾数を重要指標として設定しています。私はカミナシで初めての専任エンジニアリングマネージャーとして入社した、という経緯もありますので、採用プロセスに関連した、表題の件について書いてみることにしました。
特にマネジメントに欠かせないヒューマンスキルを磨くことができて、エンジニアリングの仕事にもきっと役立つよ!ってことをお伝えしたいです。私のストレングスファインダーの結果も、おそらく採用活動を通じて身についたものが反映されている気がしています🤗
想定読者
今カミナシで採用に関わっている、または関わろうとしているエンジニアリングマネージャーやソフトウェアエンジニアを強く意識して書いています。採用活動に関わるモチベーションの一助になってくれると嬉しいです。
もちろん、エンジニア採用に関わる方であれば、何かしら参考にできるものがあると思います!それではご紹介していきます〜
1. 愚直にやり続ける力💪
エンジニア採用の成功は、日々の地道な活動の積み重ねの先にしかない、というのが私の考えです。
母集団形成のためには、レジュメを見て返信したくなるようなスカウト文章を考えて送る、カジュアル面談で候補者の話を聞き、カミナシの魅力を伝える、といった時間を要する活動を粘り強く継続していく必要があります。
エンジニアという職業をやっていると、「効率化」とか「自動化」などといった発想に辿りつきがちですが、こと、採用活動に関してそのような考え方をすると、成功から遠ざかってしまいかねません。エンジニアリングのスキルが一朝一夕には身につかないように、エンジニア採用の成功も、地道な毎日の積み重ねの先にしかないのです。
カジュアル面談で予定が埋まるとウッと思ってしまう気持ちが芽生えてしまいますよね。が、その状態は採用目標を達成するための良い兆候でもあるのです。ポジティブに捉えて、一つ一つの面談に向き合っていきましょう。
2. 会社のMVVに対する深い理解✨
特にカジュアル面談では、候補者の方に会社のことを理解してもらう、ということが重要な目的となります。その際に欠かせないのが会社のMisson、Vison、Value (MVV) です。
さて皆さん、会社のMVVを空で唱えることはできますか?口に出して言う機会は日頃からあるでしょうか?
実は、カジュアル面談はMVVを深く理解する絶好の機会なのです。自分の言葉で候補者に説明することで、自分に対しても言い聞かせることができるのです。
またこれらはMVVに限った話ではありません。会社の事業や組織、そのAs-IsとTo-Beについて説明する機会も多くあるはずで、自分の理解の解像度を高めるチャンスでもあるのです。
3. 聴く力👂
「人の話を聞く」というと、物心がついた頃には当たり前のように行っていたコミュニケーションの基本動作であり、何を今更やることがあるのか、と思われるかもしれません。ですが、この動作には明確にスキルやテクニックが存在し、大人になった今からでも獲得することができるものです。
自分が話したい気持ちを少しだけこらえて、相手が話すことに耳を傾けてみましょう。
候補者の方は面接という1対1の緊張する場面で、共通するコンテキストをほぼ持ち合わせていない間柄で、自分のことを知ってもらうために話し、説明している、ということを理解しましょう。
実践的な場数を積み重ねることで、自分の解釈を排除して相手の話したことをそのまま受け取り、わからないことがあればフラットに質問するような聴き方ができるようになるはずです。
聴く力とあわせて、問いかける力も身につけられます。質問の内容は同じ問いかけであっても、言葉の選び方、質問の Open / Closed の塩梅、相手にとって意外に感じる仮定の置き方、などの工夫によって、候補者から引き出せる回答も大きく変わってきます。
問いかけの手法を学び、意識的に使い分けるようにしてみましょう。特にファシリテーションが求められるシーンにおいて、チームの創造性を高められるような立ち回りができるようになるはずです。
4. 伝える力🗣
「聴く」から伝達の方向を転換すると、「伝える」になるでしょうか。双方向のコミュニケーションが連続する面接や面談の場では、伝える力も求められます。
伝える力とは、何を伝えたいのかをシャープにまとめ、相手が持つコンテキストを把握した上で伝える内容を整理し、伝えたあとに相手が適切に理解できたかを把握して次の会話に繋げていく行為です。
これは普段エンジニアがコードを書き、Pull Request を作ってレビューをもらうときに意識していることに近いのではないでしょうか。コンパクトな内容で意図が理解しやすい Pull Request が Approve をもらいやすいように、口頭で何かを伝えるときにも同様の工夫が有効であったりします。
5. 言語化する力📝
面接後すぐに、自身の言語化する力をフル回転させることになります。
まず、面談や面接の申し送りや評価結果は、終わり次第書いて伝えるようにしましょう。すぐに返信することで候補者体験の向上と、採用に関わるチームの負担軽減となり、記憶がフレッシュな状態で書き残すことで、採用プロセスの精度も上がりいいことずくめです。
前提として、人の評価を言語化することは決して簡単ではなく、大きなストレスのかかる行為です。ただ、これに誠実であろうとすると、自分自身の経験や価値観に照らし合わせ、他者が読んでもクリアに理解できる明晰な言葉を選ぶために最善の努力を払うのではないでしょうか。
これは新たなボキャブラリーや、人に向き合う上で必要な考えかたを獲得するモチベーションとなるでしょう。
最後に面談や面接するときに役に立ったと思った本を紹介して終わりにします 📗手に取ってもらえると嬉しいです🤗
こころの対話 25のルール: この本を読んだことで、対話する、特に聴くという行為の質が明確に上がったように感じています。カミナシの社員に紹介してもらった良書です!
問いかけの作法: 問いかけるとは何か?を知り、質問の仕方のバリエーションを増やしたいときにおすすめの本です。
人を選ぶ技術: タイトル通りの技術以外にも採用プロセス全般の解像度を上げられる、採用に関わる人は読んで損のない本です。
以上です!それでは良い採用ライフを送っていきましょう〜