漫画ゆきち

学問とは

「まんがでわかる福沢諭吉『学問のすすめ』」
(齋藤孝、岩本健一、株式会社あさ出版、2016)

「学問のすすめ」はあと2冊読んでいきます。これまで「学問のすすめ」は知っていても、読んだことありませんでした。「学問のすすめ」も読み始めているので後日レビューします。

こんな人におすすめ
◎学びたいけど、「学問」ってなに?という人
◎自己成長したいけどどうしていいかわからない人
◎お財布の中の「諭吉」って誰?

■ 1、「学問のすすめ」ってどんな本なの

さっくり要約。「人は平等な権利を持って生まれてくる」とはいっても、なんだか差がある気がします。この差は「学ぶもの」と「学ばざるもの」の差であり、ある意味ひじょうにフェアなことであると述べています。明治維新により実現した四民平等の時代のなかで人はどうあるべきか。世界の中で日本として生き残っていくには、一人ひとりがどう考えどんな社会を作っていけばいいのか。世界と未来を見据えた福沢諭吉の熱い想いが伝わってくるそんな本なのです。…だったのです。…知らなかった。

■■ 2、古い本ですよね…?

1872年~1876年までの間で出版され、17編あわせて約340万部という当時、文字通り一世風靡したすごい本だったのです。とはいえ、147年前の本だから言ってる事は古いですよね…?いいえ古くないです。読めばわかります。

■■■ 3、まず学んだこと

ずっとコンプレックスにもなっていた「学び」とか「学問」。なんか学問って大事だよね、学びって頑張らないとだめだよね、といままで勝手に敷居を高くしていました。

“何ぞ必ずしも和漢洋の書を読むのみをもって学問と言うの理あらんや”

勉強に決まった型というものはなく、「自分がなにを学びとするか」だというのです。自分の受け取り方次第でそれが「学問」になるのです。定義は自分で決めるものだということ。

“実なき学問は先ず次にし、専ら勤しむべきは人間普通日用に近き実学なり”

学びの目的はテストでいい点を取ることではなく、学んだことをどうやって日常生活、社会に役立てるか。それが諭吉先生が重んじた「実学」。僕にとってはアウトプット→フィードバック→インプット→アウトプットというスパイラルそって、自己成長しながら現実を変えていくことが学びの目的。それでいいのです。

■■■■ 4、大事なとこを、大事にまとめ

「幸福感」というのは割と最近のキーワードな気がします。戦後復興の時代は、働けば豊かになるという時代だったように思います。食べるものにも、お金にも困ることが無くなった(多くの)現代人が求めているのは、新たなモチベーションではないだろうか。そのひとつが「幸福感」。福沢諭吉の「学問のすすめ」は時代背景があり、意図を持って書かれた本ではありますが、そのまま現代に置き換えることができそうです。平等であるはずの人間のなかでも「幸福な人」と「不幸な人」の差とはつまり、「学ぶもの」と「学ばざるもの」の差。収入の差でも、幸運の星でも、運命でもなく、学んでいくことが幸福感を得られる方法のひとつだと読み解けます。
というわけで、胸を張って言います。自分は「学問」を学んでいるのだと。健やかな日常生活や社会を実現していくために毎日学んでいるのだと。

追記
ここへきて、この本のレビューを一切していないことに気がつきました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?