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コロナ前後での「人と人との繋がり方」の変化に関する4つの仮説

最近始めたマガジン「【ひとくち学問】社会科学ジャーナル」の記事のためにこれからいろいろ文献を読んでいくにあたって、ただ闇雲に手を伸ばしてまとめ記事を作るのでは面白くないので、やれる限り、研究に近い形として、「仮説」「検証・実験」「考察」という流れでやってみようと思います。

そこで、早速、コロナショックで「人と人との繋がり方」にどんな変化があるかな?というのでザッと仮説を立ててみました。「1対1」と「1対N」、「量」と「質」の2軸で分けて計4つの仮説を立案。精査0なのでまだまだ仮説としても不十分ですが、まずはここら辺を足がかりに考察を深めていければと。今後の勉強や調査次第ではこれらの仮説が全部ひっくり返る可能性もありますが、まずはこれら仮説を検証することにゴールを設定してみます。

1、社会関係(1対1の量)

SNS繋がりの増加。リアルな人間関係が減る分、顔を知らない人間とのつながりに満足感を覚える層が増加。その層が30代40代50代といった今まではネットの繋がりを重要視してこなかった中年世帯にまで上がる可能性がある。特に中年女性。インスタ文化が女子高生から主婦文化へと年齢層を上げていったときに近い流れをとりそう。

2、人間関係(1対1の質)

・家族 : 家族であることがいかに特別かを再認識。無償で助け合える存在がいるかどうかは、感染時の安心感につながる。祖父祖母の感染時の重症化リスクもあり、核家族化していた価値観が、一親等から二親等までに家族意識を持つように変容。
・恋愛 : オンラインの出会いの増加。自宅待機中は合コンや出会いのイベントに参加できないので、恋愛アプリなどで出会いを求める人が増加。コロナ明け後もその文化が定着する可能性が高い。
・友人 : 友人と友人でない人の線引きか明確に。学校に行ってなんとなく声かけしあうは「関係性をつなごう」という意志は不要だが、オンラインでの関わりはzoomにしろLINEにしろ「つながろつ」という意志が必要。「無目的に話しかけられる存在」という友人定義が可視化される。

3、ネットワーク(1対Nの量)

接触回数が減る分、個々の関係構築に時間がかかるので、質より量でカバーする動き。オンラインイベントやオンラインサロンなどの価値が見直される。親しい人よりも弱いつながりのほうが転職に生きるので(参考:マーク・グラノヴェッター)、コロナ影響により失業者が増える中で、改めて弱いつながりのある人間はその重要性を再確認してさらに加速させ、もともと弱いつながりのない人間はその重要性に気がつかずに逆に強い繋がりを求めてしまう。「弱いつながり格差」が加速しうる。

4、コミュニティ(1対Nの質)

親密なコミュニティはより重要視される。家族や結婚の価値が見直され、実生で助け合える強い繋がりのコミュニティを持っていることの価値が高まる。また、リアルに会える外部の人間が減るので、家族や親戚に関心が加速しやすい。逆にそれがない人は、中間の関係性をいかにつなぎ続けるかが重要視され、zoom飲み会などが文化として根付く。総じて、つながりの強弱にかかわらず、コミュニティの質が高まると想定される。

以上、4つの仮説でした。1個ずつ検証していけるように、関連する文献に手を伸ばしてみたいと思います。ぼちぼちね。

ここまで読んでいただいて本当にありがとうございます! 少しでも楽しんでいただけましたら、ぜひスキをお願いします!