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商売の本質に触れた原体験とビジコン

私が商売に興味を持ったキッカケは松下幸之助😁

でもそれだけだけで起業までアクション出来たわけではありません。

今回は私自身が起業に繋がる商売の本質に触れた原体験について書きたいと思います。

そして大企業挑戦者支援プログラム「CHANGE」のご案内も最後にさせていただきます。

私が商売の本質に触れた原体験


それは20年ほど前のビジコンと、ビジコンを通じて出逢った異様に尖った人達との思い出に遡ります。

私がビジコンという存在を知りチャレンジを始めたのは大学2年生になった頃。

それまでは大学入学とほぼ同時に始めた中小企業診断士や簿記の勉強を通じてのみ経営を学んでいる頭デッカチさんでした。

20年前のビジコン(2023/6/14 KING、OVALを追加)

当時はビジネスプランコンテストというものがまだ珍しかった時代。
あったとしてもWebサイトがまだ整備されておらず、大学内掲示板(リアル 笑)などで見つけない限り知ることも難しかったです。

当時あったビジコンは下記。
(TRIGGERと学生起業家選手権は既に役割を終えています)

・NPO法人スプリングウォーターのTRIGGER
株式会社コプロシステム社長の金田 浩邦さんを中心に運営されていたNPO法人が想いを込めて運営されていたビジコン。
Webサイトにて、「協賛企業と共に国内最大級の学生ビジコン開催にまで至り、『タダコピ』で有名な株式会社オーシャナイズをはじめ、多くの起業成功者を輩出。」と私が共同創業した会社のことをわざわざ書いてくださっている・・恐縮です🙇

・学生による学生のためのビジネスコンテストKING
東大生を中心に凄い本格的で洗練されたプログラムを実施されていた印象。ここの運営をリードされている方々は当時、雲の上の存在感・・私は近づけなった記憶😅

・OVAL(日中韓でビジネスコンテストを運営)
上記のKINGと姉妹団体。20代半ばまで日本以外でのビジネス志向・経験共になかった私にとっては、国を跨いで組織されて英語ベースで運営されているこの団体は更に雲の上の存在でした。

・学生起業家選手権
中小企業振興公社が主催していたビジネスコンテスト。賞金も300万円と突出して多かった気が。国がやっているので、広くあまねく、エントリー数は100件超で一番メジャーだった気がする。

・学生団体が主催しているコンテスト
・大学内での在学生向けコンテスト
・インターンシップ企業主催のコンテスト


他にあったのでしょうが、当時は見つけられませんでした。


界隈に集っていた異様に尖った人達

今思うと、この界隈で知り合う人は、今考えると尖りまくっている人でした😎

東大と慶應SFC率が高く、大学1-2年生なのに(当時まだIBMの)ThinkPadをガシガシとブラインドタッチで使っている。。
何でそんなにPC使い慣れているん?
と聞くと、内部進学だから暇で高校生の頃からやっていた とか、この前PC買ったばっかりだよー とか、どんだけ学ぶスピード早いんだ・・と思った記憶。
(こっちはまだソースネクストのタイピングソフトでブラインドタッチ練習中なのに 笑 大学の情報の講義ではフロッピーディスク使っている時代です)
スタートアップという言葉も使われておらず、お洒落さは皆無。
ほぼ全員が男性。「熱気」と言うより「殺気」。ヒリヒリした雰囲気😅

まだインキュベーションオフィスも、お洒落だからとか便利だから入居するというものではなくて単にお金がないから入居するものという時代。
(ちゃんとした仕切りが欲しいんだけど、金がないからしょうがない という😅)

プレゼン、ファシリテーション、ブレストなど、私は20歳手間くらいの凄い同級生たちから直に学びました。強烈な劣等感も・・・😅

近づきがたい人もおり、「友達」というカテゴリーではないけれど、今でも色々な場面が脳裏に焼き付いています。
20年も経つと、東証プライム上場企業の社長だけでなく首長や作家になった人も。


学生起業家選手権の思い出

私が最初に応募したのが中小企業振興公社主催の学生起業家選手権でした。

オフィスもプリンタもないので、漫画喫茶やファーストフード店、ファミレスやキンコーズに足繁く通い、徹夜でプロトタイプを作ってチームメイトとピッチづくりに挑んだのを覚えています。
(事業アイデアは、働く人を主人公にしたマンガフリーペーパー。顧客は、大学1-2年生まで含めて採用関連のブランディング広告を行う企業)

学生起業家選手権の当時の優勝賞金は300万円。
これを獲得できれば、世界を大きく変えられるんじゃないかと20歳の私たちは考えていました。300万円は本当に大金。

結果、決勝前で落選してしまい、大学の同級生が優勝(ダンサーによるダンサー派遣事業のDaDa Stock)というほろ苦い経験となったのですが・・・
そんなことで足を止めることはなく、フリーペーパーの発行に向けて活動は続けました。

当時の事業計画書/プロトタイプ/創刊号

学生起業家選手権をキッカケに全てゼロから企画して、営業して、製作して、力の限り作ったフリーペーパー。

売上(採用広告、大学院進学広告、就活サイトなど)は合計50万円。
コスト(漫画家への支払い、印刷代など)は合計48万円。
自分達の人件費は合計2万円しか稼ぐことは出来なかったけれど、
売上をあげて、その金額から人件費や印刷代などのコストをすべて支払う。

これが商売なんだ! とその時、感じました。

これを20歳で経験出来たことは貴重な経験だったと思います。

しかし、まだまだ商売の本質にはまだ触れていませんでした。

徹夜続きで灰になりながら入稿した1か月後、遂に出来上がった冊子を見て、本当に、心からウルっときました😂

発行日は高揚し過ぎて、当時のパートナーは漫画喫茶に財布を忘れたまま帰宅してしまうくらい(結局見つからず・・)舞い上がりました。

自分たちの努力が報われた!そう感じました😂

しかし、ローンチしたこの時点でもまだ商売の本質にはまだ触れていなかったのです。



そして、ようやく商売の本質に触れる

発行してからはフリーペーパーを配っては説明し、説明しては配って、そんな日々が続いていました。

正直に言って、フリーペーパーを発行するまでは楽しかったのですが、出来上がったものをユーザーに届けることは結構な苦痛でした。

6畳しかない下宿先はフリーペーパーの在庫まみれになるし、運ぶにも重くてキャリーケースの足はよく壊れる・・・
しかし、まだ見ぬ読者と広告主のために色々な大学のキャリアセンターやキャリアイベントに出向き、執念で配り終えたのでした。

それから、数か月後のことです。

メイン広告主に配布終了の報告(やっと解放される!という気持ち)のために伺ったとき・・・

報告ありがとう。同時期に広告を出した媒体の中で一番サイトの登録者が増えたの!ありがとう!」という声をいただきました。

クライアント「良い効果だったねー」

ユーザー目線で心血注いで作った記事広告で自信がありました。嬉しい! と思った反面、

「自分にとっては思い入れがあるフリーペーパーだけど、そんなことはクライアントにとっては本質的にはどうでも良くて、あくまで効果で見るものなんだ」と(ものすごく当たり前のことに)膝を打ちました。

私「良い効果・・・え、あ、ありがとうございます。」

そして、
「自分が出来る最高の広告を作ること、最後まで配布切ることはやり遂げたけど、配布を終えて報告すれば自分の役割完了というのは自分目線でしかなくて、『広告主の商売を伸ばす』という顧客目線が自分になかったんだ。」


これが商売の本質なのだ・・・
と。
(たまたま今回は結果オーライだった)


プロダクトアウト、マーケットイン
というと平易で当たり前に聞こえますが、この経験が私の原体験になっています。

いくら自分が熱狂・熱中出来たとしても、お客様にとってのベストソリューションになれなければ持続できない。つまり本質的に意味がない。

お客様価値に徹底的に神経を研ぎ澄ませる必要がある(義務感)と思うと同時に、「お客様が喜んで下さる状態」を生み出すこと自体を、自分の喜び・モチベーションにしたいと考えるようになりました。

起業~その後

情報メディアをゼロから作る醍醐味を知り、フリーペーパーを配布することに労力・コストがかなりかかることを学び、自分たちの収支だけではなくクライアントの期待にしっかりミートしなければ商売として持続しないことを体感しました。
そして、より自動化して情報を届けたいー クライアントのニーズに応えたいー その想いが、半年ほど後の本格的な起業(無料コピー「タダコピ」)に繋がりました。
つまり、フリーペーパー事業をピボットしたことで会社として経営出来る事業創出に漕ぎ着けられました。
(他の創業メンバーは別のフリーペーパー事業を手掛けていたりと、フリーペーパー事業での経験がタダコピの源流となっています)

ビジコンとCHANGEについて


ビジコンがあったから仲間が出来ました。
20年前のビジコンのチームメイトは私にとって生涯の戦友です。

外交的ではない自分は、友達は居ても、仲間は作れなかったと思う。

そして、ビジコンがあったから構想を具体化し、ローンチし、商売の本質に触れることが出来ました。

ビジコンに関わってこられた、そして今も関わるすべての人たち。

ありがとうございます。


ビジコンに興味があるけどまだ参加していない、躊躇されている人も多いのではないでしょうか。

そんな人にはCHANGEをご紹介したいです。
パナソニックの同僚、元同僚、そして多くの有志の方々が活動を支えて下さっています。私もボランティアで関与しています。

ビジコン、プログラム、コンテストはキッカケでしかないと思います。
そのプロセスには成果もゴールも「まだ」ないのだから。

商売はお客さまと自分たちとの真剣勝負。

それ故、ビジコンなんて無駄だと思う方もいるかもしれません。

しかし、今振り返っても私にとってビジコンは大きな転機でした。

私はその可能性を誰より信じています。


最後まで読んで下さり誠に有難うございます🙇

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