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【論文備忘録】類推的思考をしたい、させたい今日この頃

こんにちは、"もっちゃん"です。
お目通しいただき、うれしい限りです。

前回の記事を見てくださった方が多く、びっくりしているところです。

今回は前回の論文にも出てきた"類推"について少し考えていきたいと思います。

"類推的ずらし"は創作プロセスにおいて考えられた枠組みかと思いますが、類推についてはもっと幅広い考えの枠組みです。

⓪今回取り上げる研究:石井俊行・大歳愛海(2019). 類推による問題解決能力を活かした理科学習指導法の検討〜グラフ・データ解釈を向上させるために〜. 科学教育研究. Vol.43 No.3. pp.244-252

この研究は「比例し途中から一定になるグラフ」の理科問題「炭酸水素ナトリウムに塩酸を加えて二酸化炭素を発生させる」を解決させる際、それに先行して類推課題を解かせてみたときの効果を検討したものです。

類推課題は「ココアの粉と牛乳でココアミルクを作成する」というものです。

簡単に言えば、それに効果が見られた!
という研究でした。


どうせなら類推と理科の教科指導を絡めた研究を取り上げてみようと思いました。

特に研究を精選しているわけではありません。キーワードで検索したときに、上の方に来たものを取り上げました。

脈絡なく論文をチョイスしていますが、あしからず。

①類推とは?

類推に関する論文は数多く、レビューしてまとめきるのはしんどいです。
そのため、類推についてChatGPTに聞いてみました。


類推は、ある事柄や概念から他の事柄や概念を推測することです。つまり、類推とは、類似性や関連性を考慮して、あるものから他のものを推理することです。

ChatGPTに聞いてみた

とのことです。なんとなく伝わりますでしょうか。

理科の例で言えば、例えば
原子の構造の理解を、太陽系のアナロジーを用いて促す
といったことがよく言われます。
そもそも原子構造の発見自体が、太陽系のアナロジーだったとも言われています。

概念の理解の仕方を、別の事象に対して当てはめる、とでも言えるでしょうか。

簡単に言おうとすると難しいです。

②類推の問題解決への活用

今回の研究もそうですが、一番は問題解決の文脈で類推が取り上げられることが多いように思います。

類推の問題解決については、鈴木先生が書いたこちらに有名な例があったのでご参照ください。

問題解決に関して、類推的思考は非常に有用なものと私は思います。

③探究学習への活用は?

自分としては、やはり類推についても探究学習への活用を考えたいところ。

そもそも探究的な学習とは、問題解決的な学習が発展的に繰り返されていくものです。

そう考えると、そもそも類推は探究学習の中で重要なプロセスかと思います。

強いて言えば、
「問いの生成」
という点では、探究的な学習に特有な類推の形があるかもしれないなぁと思いました。
でも「問いの生成」に関しては、前回取り上げた"類推的ずらし"の方がイメージが近い気もします。

考えるほど、難しい感じがします…。

④終わりに

前回と今回と、研究論文を取り上げてみました。興味の偏りが激しいことがおわかりかと思います。記事のテーマの上では仕方ないですが。

読んでくださる方がいるとするなら、もう少しキャッチーなものも取り上げていきたいと思います。

なお、教職大学院生としては、もっと広く教育界の理解を深めていきたい所存です。

今回も読んでくださり、本当にありがとうございますm(__)m

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