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【読書のキロク】イノベーションを起こしたい人に【自分的保存版】

こんばんは、"もっちゃん"です。
記事をご覧くださり、ありがとうございます。

今回読んだのは、半分マンガの書籍です。多くの方にとって、とっつきやすい本かと思います。

マンガも【読書のキロク】なのか!
と思う方もいらっしゃると思いますが、あしからず。
けっこう面白かったのですから!

◯今回読んだ本:『マンガでやさしくわかる知識創造』 作者:西原(廣瀬)文乃、ユニバーサル・パブリシング、藤沢涼生 日本能率協会マネジメントセンター

書籍のページがよくわからず、楽天ブックスのリンクを貼らせていただきます。
(私は楽天ブックスで買いました)

友人に紹介してもらった本になります。
このシリーズ、累計135万部も出ているとのことで、驚きました。

◯概要

あなたの知識が組織を変える!誰もがリーダーとなってイノベーションを起こし、新たな価値を創造する!知識創造を進めていくための基本的なメソッドがこの一冊でわかる!

楽天ブックス商品ページ出版社より から引用

「知識創造」ということについて、イメージのわかない方も少なからずいらっしゃると思います。

でも大丈夫。

マンガに加えて、詳しい解説も載っているので、読んでいくうちにわかっていくかと思います。

ストーリー性のあるマンガ(実話がもとになっている)をもとに、組織における知識創造について、わかりやすく解説しています。

以下では、気になったところをピックアップして記述します。

◯知識はモノではなくコト

以前、noteで取り上げました。

このときは「創発」をテーマに書かれた本のキロクでした。

本書でも知識創造によるイノベーションにおいては、「知識はモノではなくコト」として捉える、としています。

知識は
静的で固定化されたモノではなく
動的で流動的なコト

ということです。

新たな知識創造にあたっては、まずはそのように捉える必要があるということでしょう。個人の持ち合わせているものが、周囲の環境と関わりあうことで、知識が生じてくるのだと思います。

今回の話は経営学の観点で言われていますが、認知科学の分野と同様の捉え方をしていると思います。

◯SECIモデルを回す“場”

SECI(セキ)モデルと読みます。
かつて野中郁次郎氏によって提案されたモデルになります。

SECIモデルについては、いろいろなところで多く語られているところですので、ここでは割愛します。
(検索エンジンで「SECIモデル」とでも入れれば、たくさん図も出てきます)

個人的に気になるのは、SECIモデルを回していく「場」についてです。

本書でも良いなぁ〜と思うのは、しっかりこの「場」についても言及しているところです。
言い換えれば、知識創造にあたって、集団が「どのような集団であるべきか」ということにも関わってくると思います。

本書では、SECIモデルを回すための「場」の条件として、以下のように挙げています。

①メンバーが「場」にコミットしていること
②目的をもって自発的に組織されていること
③感性・感覚・感情が共有されていること
④メンバー間の関係の中で自分を認識できること
⑤多様な知が存在していること
⑥「場」の境界は開閉自在でつねに動いていること

本書第2章より抜粋

非常に参考になります。

◯教員の視点から考える「場」のあり方

教員のみなさんだと、この知識創造の「場」のくだりを読んでいて、職場のどのシチュエーションを思い浮かべるのでしょうか。

簡単に言えば、教員だったら
「教室」or「職員室」
どちらをイメージするのでしょう?

個人的には真っ先に思い浮かべたのは職員間の「場」である職員室だったのですが、考えてみると、この「場」は生徒たちが集う教室であっても良いはずです。

上で挙げた“SECIモデルを回すための「場」の条件”って、言葉を変えれば、良い学級集団であるための条件、ともとれます。

特に中学生や高校生にもなってくると、こうした「場」の意識というのは教室において大切になってくるだろうなぁと思います。

◯公立中学校のポテンシャル

自分の中で読んでいて一番考えたのが「公立中学校のポテンシャル」です。

何の可能性かというと、「イノベーションを起こすポテンシャル」です。

上で挙げた“SECIモデルを回すための「場」の条件”を読めば読むほど、公立の中学校にはその「場」の条件が揃い得るように思います。

(わかりやすい例で言えば
  ⑤多様な知が存在していること
   →各教科の専門家が確実に存在している など)

自分が公立中学校に勤務しているからかもしれませんが、公立中学校のおもしろさ、ポテンシャルの大きさを改めて感じました。

一方で、そのポテンシャルが十分に発揮されるためには、

①メンバーが「場」にコミットしていること
②目的をもって自発的に組織されていること
③感性・感覚・感情が共有されていること
④メンバー間の関係の中で自分を認識できること

こうした大前提が重要になってくることも納得です。
公立の学校では、上記①〜④の条件の方が課題になってくるところも多いかもしれませんね。
(私の勤務校では、①〜④も整いつつあると信じたい)

いずれにせよ、人的資本としては、公立中学校としてはイノベーションを起こす大きなポテンシャルを秘めているのでは?
と考えた1冊でした。


今回は以上です!

マンガのような形態をとることで、多くの人に小難しい内容でも伝えたい、というスタンスはとても好きです!

ただ、内容が薄くなってしまう場合もあるだろう、という失礼な先入観を持っていたこともあり、これまで読むことを避けてきていました。

しかし!今回の書籍はけっこう詳しく、わかりやすく書いてあったこともあり、「買って良かったなぁ」と思えるものでした。
さすが135万部も売っているシリーズだけありますね。

シリーズの別作品もぜひ読んでみたいと思いました。
(狙っているのは“ファシリテーション”です。)


自己紹介はこちらから。


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