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言葉のことばかり【隣の特許許可局】

特許局に憧れる

今日、道をあるいていたら、
中学生が友達同士で真剣に
「東京特許許可局」を連呼していた。

いわゆる早口言葉の基本ですね。
思いっきり言えてなくて、
それはそれで笑えた。
なんか懐かしかった。

しっかし、東京特許許可局って、
ホントにあるんですかね。と思って、
ネットで検索してみところ、予想どおり
早口言葉関連ばっかりだったんだが、
そのなかに「 特許公報 - 東京 特許局」
というのがあった。

許可局はなくても特許局はあるんだね…。

そういえば、虎ノ門に
「発明会館」というビルがある。
このビルの中には、広い研究室があって、
机がいっぱい並んでいて、
すごく大勢の人がみんな発明をやっている。
…という風景を想像してしまった。

いや、発明会館ってのは、
ホントにあるんですよ虎ノ門病院のそばに。

…そういえばこの間、
いっしょに仕事してた出版社のひとが、
子供の頃に「発明くふう展」で優勝した。
ってのを聞いて驚いた。
いまでもあるんだろうか。発明くふう展。

…くふうってのが小学生らしくてなつかしい。
僕らの夏休みの自由研究といえば、
この「発明くふう」でだった。
まあ、発明といっても、だいたいは糸車に
輪ゴムを巻き付けたりするレベルだったが。
だいたいこの糸車ってのも、最近見ないなあ。
みないだけだとは思うが。

隣の客の正体

「となりの客はよく柿喰う客だ」。
この文章も実はかなりとんでもない。

まず『よく柿喰う客』。
よくメシ喰う客ならまだわかる。
よく酒呑む客…もまだわかる。

しかし『柿』だ。

客というからには、
来客に対して「柿」を出したんだろう。
しかし、普通に喰っていたんでは、
「よく柿喰う客」にはならないから、
かなり食べたに違いない。

ひょっとして、客の分と、自分の分と、
自分の家族の分をひとつの皿に盛っていて、
それを客が勘違いして
全部食べたのかもしれない。

…だとすると、
かなりのうっかりものか、非常識な客だ。

そうでないとしたら「おかわり」したのか。
出された柿を食い尽くして、
さらに要求したとしたら、
これまた非常識と言わずにはいられない。

しかも、これが『となりの』客だ。
ってとこがとてつもなくすごい。
自分ちの客のことではないのである。
ひとんちの客を非難しているってことである。

これは余計なことだ。
余計なお世話というやつである。
しかしなぜその事実を知っているのか。
この言い回しだと、人から聞いた話ではない。

聞いた話だと
『となりの客はよく柿喰う客だそうだ』
になるはずである。

この言い回しからは
「確かに自分で目撃した」感が漂っている。
覗いたのであろうか…。双眼鏡で…。

…もうひとつの可能性は
「自分も客であった」というケースである。
自分も客で、となりも客という状況で、
自分に比べてとなりの客が
異常に柿を喰うやつであった。ということだ。

これもかなり特異なケースと言わざるを得ない。

普通、自分もとなりも
ひっくるめて客であるはずだ。
そうでないとすると、自分とこの隣の男
(男とは限らないが)は
「別の用件」で図らずも同席している客同士、
ということになる。
そんなケースがあるだろうか。

…早口言葉に何を文句つけているのか。
というむきもあるだろうが、
よーく考えてほしい。
この「となり」ということばは
「言いにくくない」んである。

早口言葉的に
「となり」である理由はまったくないのだ。
…なんとも不可解な事実ではある。

何か早口言葉並みにややこしい話になってきた。
真実を見つけられたら特許取れるだろうか?

次回の言葉は「馬力」です。


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