【おもしろいの正体:15】届く表現は、自分と世の中の関係においてのみ成立する。
前回の続きです。
こっちが意識しなくても環境の方が
勝手にハードルを上げてしまうことがある。
同じような例としてこういうこともあります。
テレビで見る映画番組は
意外におもしろい。
最近はみんな見たいものは
自分で「選んで」見るので、
昔みたいに○○洋画劇場みたいな番組は
あんまり見ないですよね。
で、たまーに、お正月とか見る気もないの
にたまたまつけてたテレビで映画やってて、
いつのまにか見ちゃって、
意外におもしろかった。ってことがある。
これは逆に「期待してない」という空気が
そこにあったからなんですね。
勝手にハードルが下がっていた。
こんなふうに、目立つ、とか、
伝わる、ということには、
そこにある「空気」というか
「環境」みたいなものと、
そこに与えられる「刺激」との関係が
大きく作用している。ということです。
それが「今」なのかどうか、が、
実はいちばん大切なのかもしれません。
「俺は天才なのに、時代が追いついてない」
という負け惜しみは大好きですが、すぐに
「そんな時代もあったねといつか話せる日が」
来ちゃうのも事実です。
今、に乗れるかどうかですね。
「時代なんかパッと変わる。」
そんな広告コピーがありました。
1985年のサントリーのものです。
あの時代だったから「おお、変わるよな~」
って前向きな気分になったけど、
今だと「文春報道の後の話ですか?」って
どんよりするかもしれません。
自分がおもしろいと思うことも
いろいろ変化する。
一方で世の中の雰囲気も日々変化していく。
そのマッチングがうまくいった時に
ヒットが生まれる、ということです。
名前だって
流行りに乗っている。
僕の名前は「義浩」と書きます。
漢字だとちょっと固い感じなので
いつもカタカナで書いたりしています。
ちなみに1960年生まれです。大昔ですね。
ちなみにこの年に生まれた年の
男子の名前ランキングは
浩という字がやたら多いですよね。
なぜだかわかりますか?
実は前の年に今の天皇陛下、
浩宮という人が生まれたのが影響しています。
すごいですよね。
皇太子の名前にあやかる人がこんなにいたと。
ちょっと流行ってたんですね。
アイドルかよって思いますが。
なので僕の名前はこの時代、
まあそんなに目立たない、
よく見る感じの名前ではありました。
これが2023年のランキングになると
1位が碧、2位が陽翔と暖、4位が律、5位が蒼
(同じく明治安田生命HPより)
あたたかい名前と青い名前が多い。
暖は意外ですね。急浮上みたいです。
なんか理由あるんだろうか。
名前の流行りも変わりますよね。
この中に置かれるとボクの名前は
特に目立ちもしなければ
流行りに乗ってもいない。
名前はずっと使うもので
つける親御さんの気持ちは変わらない。
でも、世の中の雰囲気が違えば見え方、
感じ方も変わってくるということです。
同じものでも、
時代によって流行ったり
流行らなかったりする。
時代とのマッチングがうまくいったときに
ヒットが生まれる、と言いましたが、
このマッチング、というやつは自分の努力じゃ
何ともならないことも多いです。
次回はこの辺の話をします。
【おもしろいの正体:16】世の中に誰も知らないものなんて存在しない。
気が向いたら、また遊びに来てください。
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