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言葉のことばかり【白黒つける】

赤身と白身

テレビのクイズ番組で
「サーモンは赤身か白身か」って出題があって
答は「白身」で、もともと白いんだけど
エビやカニ食べて身が赤くなるってことだった。

もともとって、今、赤いんだから
赤身でいいんじゃないかという気もするが
まあそういう分類なんだからしょうがない。

赤身か白身かって外見じゃわからない。
マグロが赤身だということも、
ヒラメが白身だということも、
捌いてみないとわからない。
外側には何のヒントもない。

別に魚は騙そうとしてるわけじゃないし
人間が勝手に言ってるだけで
魚はそんなこと知ったこっちゃない。

逆のパターンもあって、
白豚は白いし黒豚は黒い。
こっちは外見の話。

黒豚を白豚と偽って売っていても、
誰も白豚を黒豚とは気づかない。
黒豚は黒いが白豚は白い。
しかし黒豚の肉は赤くて白豚の肉も赤い。

人は日焼けして黒くなるが
豚は日焼けするのか。

黒豚と言えば鹿児島だが、
九州程度でそんなに日焼けするとも思えない。
すなわち黒豚の黒は日焼けの黒ではない。

本麒麟の缶は赤いが、
黒ラベルは黒なのに缶の色は白い。

ホワイトホースというウイスキーはあるが
黒い馬というのはないし
黒はジョニ黒でジョニ赤というのもある。
サントリーにレッドというのがあったが
今はあんまり見かけない。

赤白赤黒白黒黒白白赤黒赤…
なんかラップみたいになってきた。
昔「赤上げて、白下げて」みたいな
ゲームがあったな。それも最近は見かけない。

白と黒のイメージ

人はなんか色分けしたがる。
したがるってことは元がややこしいってこと。
だから「白黒つけろ」なんて言う。

これなんで白と黒なのか。
赤白つけろ、だと運動会になっちゃうから?

もともとは囲碁の白石と黒石からみたいだ。

白と黒、というと
白が正義で黒が悪、ってイメージがある。
裁判を思い出すよね。白黒つける。

今の朝ドラ、裁判がテーマになってて、
裁判官や弁護士の服のデザインがかっこいい。
黒くて刺繍の色で職種の違いがわかるらしい。

ちなみにこの服(法服)の色が黒いのは
他の色に染まらないという公正を表してる
ということです。いいですね。

そうやって考えると
必ずしも「黒が悪」ということでもない。
素人(白)玄人(黒)っていう言い方もある。

白は「素」だからどうにでもなる。
いいかげん、ってイメージもあるな。

まあ、白と黒って差がはっきりしてる。
ってことか。
で、個人的に好きな色はグレーです。

中途半端って思われる色だけどね。
だからかな、許容範囲が広い感じ。
シブい。
つまり渋いって中途半端なのかもしれん。

目白と目黒ってあるけど、
目黒を悪と思ってる人はいない。
実は目赤とか目青、目黄ってのも
あったらしいね。(五色不動)

地名として残ってるのが白と黒なのは
やっぱり白黒つけたかったのかも。

次回の言葉は「素」です。

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