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言葉のことばかり【ダブル】

Wはちょっとかわいい

AにもBにもCにも、
文字そのものに意味はないのに、
なぜかWだけは遊んでんだよね。

「ダブル・ユー」だもんな。

Aから順番に名前つけていって、
最後の方「もう思いつかないよ」って
適当につけた感じがする。
そこだけ感情的というか…。

それもUの次じゃなくて途中に
V」をはさんでるところがホントっぽい。

Uまで考えてもう一個だけ
がんばってみたけどやっぱり思いつかない、
っていう風景が見えるようだ。
普通、Vの次ならダブル・ブイにするよねえ。

そのくせそれで終わりじゃなくて、
あとにXYZと続くんだよな。
Xで「えーい、もうヤケだぁ」と思って
力いっぱいバッテンしたら、
妙に吹っ切れたんじゃないですかね。

ダブリュー

よく考えたら、Wはdouble Uだから
もうそこにダブルは入ってる。
それこそダブってる。

ダブルはシングルの倍って意味で
もともとあった言葉ですよね。

もともとあった言葉を使って
その元になる文字のWを作った??
順番逆じゃねーか?

謎すぎます。

Wを作った(考えた)時には
まだ文字がなかったってことか?
音だけあったのか?

ダブる

「ダブる」はいわゆる俗語ですね。
無理やり日本語にして定着した感じ。

重複する、同じことが二度続く、
二度あることは三度ある。
三度だと「トリプる」ですか。

野球のダブルプレーやテニスのサーブでも
「ダブった」とか言うけど、
いちばん多いのはやっぱ留年ですかね。

同じこと2回やるわけだし。
まあうってつけの使い方だけど、
ダブルフォルトみたいで悲しい。

ドッペる

同じ使い方で「ドッペる」というのが
あったらしい。

「doppel」はドイツ語のダブルですね。
旧制高校時代の学生が使ってたみたいです。
いつの時代もやることおんなじです。

戦前ですね。
この時代はドイツ語が
イケてる外国語だったんだな。
オレ知ってるぜ的な。
まあその時代、友好国だったし。

いま「ドッペる」と聞くと
ドッペルゲンガーだと思うかもしれない。
自分に似た人を見たとき言うかも。

ドップラー効果のドップラー
音が前後で変わるやつだから
ダブるってことかと思ったら
これは人の名前でした…。

だぶだぶ

ズボンがだぶだぶ、とか
最近はもう言わないのかな。
古臭い言い回しな気もするけど、
代わりになる言葉もない気がする。
ぶかぶかは言うか?やっぱ言わないか。

このへんは擬音語、擬態語ですね。
だぶだぶは擬音ぽいね。

液体が揺れるときに使う気がする。
ビール飲みすぎてお腹がだぶだぶ、とか。

器の中の液体が揺れてるイメージ。
たぶんこっちが先なんだろうけど、
服が大きすぎたときにこの揺れる感じ
近いと思ったのか。

お腹の肉がだぶだぶとかも言うけど、
ちょっとひどいですね。
まあ揺れる感じってことなんだろうけど。

お肉が重複してる。
そう思うとこれもダブるっぽい。

もちろん、ダブルとだぶだぶは
全く関係ないんだけど、
音とイメージが似通ってるというのが
なかなか面白いと思った。

だぶだぶな服着るのも
ちょっとかわいかったりするので、
やっぱWってちょっとかわいいのかも
しれないです。

次回の言葉は「寝言」です。


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