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人が集まれる場所

見沼田んぼでのワークショップ「里ほっと」は、地域の仲間づくり、近所の友達づくり、そんな位置づけで約10年前に立ち上げました。

「当日自由参加無料です。一緒に写真を撮りませんか」。第1回目のワークショップには4人がやってきてくれました。どこの誰だかわからない私の呼びかけに4人もです。昔から知っている男性、写真がうまそうな男性、とっつきづらそうな男性(笑)、写真初心者の女性。写真を撮りながら話をしてみると、みんないい人たちでした。

その後、回を重ねるごとに参加者が増えていきました。ワークショップに新しくやってくる人もたくさんいるけれど、一度きりだったり何度か来ては来なくなった人たちもたくさんいました。ちなみに、「里ほっと」は、会員名簿はなく名前以外はほぼ知らないまま同士でのお付き合いです。

でも、どんどん人が集まってきた理由は何だったんだろう。

仲間の一人が「里ほっと」は駐車場なんだよと例えてくれました。人が集まれる場所を佐藤尚が用意しているんだそうです。何時間だって何日もそこにいていいし、待ち合わせて気の合う仲間同士でどこかに行ってもいいし、いつ来てもいい、いつ帰ってもいい、そんな駐車場なんだと。

私はその駐車場で特に交通整理をしているわけじゃないし、引き付けるようなアトラクションも用意できていません。なのに集まってくる。理由を考えて、挙げるとしたら、やっぱり集まってくる“人”なんだと思います。長く続けてきたことで思考や行動が似ている人たちが集まっていて居心地がいいコミュニティができているんだと思います。

始めたばかりの頃に、社会人である仲間の一人が「この年齢になって新しく友達ができるなんて思ってもいなかったよ」と言っていました。私も同感です。素敵な“人”がいます。行動を起こしてやって来てくれた「里ほっと」の仲間たちには本当に感謝しかありません。


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