返還前、沖縄はたった66年間しか日本ではなかった。
今朝未明、首里城の本殿が全焼してしまった。
首里城を失う、ということが沖縄の人たちにとってどれほどのものか、ボクは想像すらできない。
沖縄には一時期とてもよく通い、本も2冊書いたくらいはくわしくなったが、この辺の感情は気軽に想像したくないし、わかったふりもしたくない。
沖縄が本土に復帰し「日本になった」のは1972年(昭和47年)5月15日。
今から47年前だ。
たった47年前まで、沖縄に入国するにはパスポートがいったのである。
1972年まで沖縄は左ハンドル右側通行だったし(車の右側通行を改めたのは、正確には復帰後6年目なのだけど)、通貨ももちろんドルだった。
戦後のアメリカ統治は27年間にも及んだ。
つまり47年+27年=74年前の1945年に敗戦し、アメリカ統治になったわけである。
で、その前はずっと日本だったかというとそれも意外と短い。
沖縄は140年前の1879年(明治12年)まで450年間、琉球王国だった。
つまり140年ー74年=66年だから、アメリカになる前、沖縄はたった66年間しか日本ではなかったのである(1609年以降、薩摩藩が琉球王国を従属支配はしていたが)。
琉球王国450年。
日本66年。
アメリカ27年。
日本47年。
そして、日本とアメリカの戦争で、首里城を燃やされた。
その前の、日本による首里城占領(1879年)も酷かったと聞く。
根底には当時の日本人による琉球人への差別があったと思う。
こうして翻弄され続けた沖縄の人たちが、首里城焼失に何を思うのか。
なんか、なんというか、想像するのも申し訳ない気になる。
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