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やっぱり日本のパスポートは世界最強だった


10年ほど前、個人サイトのほうに「日本のパスポートは最強らしい」という記事を書いてかなりバズった。

で、CNNによると、2019年の今も、相変わらず日本のパスポートは世界最強らしい(この10年ずっと世界最強だったかは確かめていないが)。

何を持って最強(World's most powerful)って決めるかって?

それは「渡航できる国の数」である。

※(追記)事前にビザを取得していなくてもパスポートがあれば入国を受け入れてくれる国の数。

イコール、国の信用度だ。



このCNNの記事によると、日本とシンガポールのパスポートは「the world's most travel-friendly passports」だそうである。

日本とシンガポールのパスポートは、世界で一番「旅行の自由度が高い」ということですね。
なんと190ヵ国で通用するらしいのだ(世界は日本を入れて196ヵ国)。

ちなみにベスト10を書き上げてみると、

The best passports to hold in 2019 are:

1. 日本、シンガポール (190ヵ国)
2. フィンランド、ドイツ、韓国(188
ヵ国
3. デンマーク、イタリア、ルクセンブルグ(187
ヵ国
4. フランス、スペイン、スウェーデン(186
ヵ国
5. オーストリア、オランダ、ポルトガル(185
ヵ国
6. ベルギー、カナダ、ギリシャ、アイルランド、ノルウェー、イギリス、アメリカ、スイス (184
ヵ国)
7. マルタ、チェコ (183
ヵ国)
8. ニュージーランド (182
ヵ国)
9. オーストラリア、リトアニア、スロバキア (181
ヵ国)
10. ハンガリー、アイスランド、ラトビア、スロベニア(180
ヵ国)

そう、いろんな国に自由に行ける、というのは普通の権利ではなく、とても希有な権利である、ということだ。

そう意識してパスポートの1ページ目を読むと、また違う感慨と心強さが出てくる。

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日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。

日本国外務大臣


外務大臣が要請しているんだね。
その要請を受け取ってくれる国数で、日本はシンガポールと並んで世界トップだということだ。

先人たちの、そして現在外交に関わる方々の、不断の努力の賜物かと思う。


以前ブログに書いたときも、旅のプロや達人たち、添乗員やCAさんたちからもいろんなツイートやメールをもらった。

一部を紹介していこう。
こういう生の声を聴くと、どんどんありがたみが増していく。

どこでもさくっと入国できるパスポート最強。
日本のパスポートのありがたさにはもうホント脱帽です。どの国にもスムーズに入国できるなんて他の国ではありえないです。
小汚い極貧バックパッカーだろうが、テロリストっぽい風貌の怪しい芸能人だろうが、顔パス的に入国できる日本のパスポート最強!
日本のパスポート、ホントに最強です。毎週アメリカに通っていたころ、イミグレは「また来たのね~」って感じで優しかった。他の国なら「頻繁に来るって何者?」って訝しがられるはずなのに。
最初に作ったパスポートは北朝鮮だけアウトでした。今はそれもなくなり、イミグレーションの扱いもいいし、最強なのを実感してます。
これは本当に、国境で実感する。あと、外国で(別の国の)visa取得のためにその大使館を訪れた時。先人の努力と外交?の賜物。
上海在住の友人も、バスポートのすごさについて、切々と語ってました。海外での有事に全力で国民を保護・捜索してくれるのは日本だからこそらしいです。
日本に留学してた外国人の知りあいに「どこの国でも行けるから」という理由で頑張って日本のパスポートを取った人がいます。海外で暮らしているのに。日本はすごいって海外で言われた時、日本人は「そんなことないよ」って言いがちなんですよね。Yes!って言いたいですね。
ドバイの空港で、アメリカ・ヨーロッパから来た人達が審査を待つ長蛇の列を作る中、私はするりとそこを通り抜けて入国できました。豊かで大人しい日本人(特に女性)はいろんな標的にもなりますが、でも日本人で助かったことも多いです。
在日だが同感。旅行のとき痛感する。
06年のロンドン地下鉄テロの直後に渡英した時、さぞや入国管理もきびしかろうと覚悟していたのですが、係員「コンバンハ!」私「ノー、コンニチハ」でスルーでした。どんだけ安全だと思われてるんでしょうか。
確かに。ギリシャ行った時のイミグレも日本のパスポートはEU圏並みの早さでした。ほぼ同じ顔した中国の人々は2人がかりで囲まれていて、なんか申し訳ない気さえして。
国の信用度もですが、パスポート自体の作りが高度で偽物作りにくい事もあるそうです。お札もそうですよね。日本の技術がこんなとこにも。
以前インドネシア国籍(日本人とのハーフなのだが)の同僚がビザを取るのにすごく時間がかかると言ってましたが、そんなに違うんだなぁと。
確かに日本のパスポートは最強だね。ほとんどの国にビザ無しで行けるのはスゴいが、インドネシアのビザにはハラタツ。1回の入国でUSD25は、高すぎ。
パスポートの色と表紙だけで,態度が変わりますよね.テロしたい人が手にできたら,(見た目が日本人風なら)無敵だなといつもおもってしまいます。
圧倒的に威力がある日本のパスポート。いろんな国の人に日本人と同じ勢いで集合かけられない...。チケットとれ次第現地入りっ!なぁんて荒技、無理だから!


「パスポート=国の信用」って意識、普段は忘れている我々。

先人が各国できちんと信用を築いてくれたこと、外交官がきちんと外交してきてくれたこと、開発援助などの貢献を地道に続けてきたこと、国自体がこうして平和である続けていること、などにきちんと感謝したいし、誇りに思いたい。

だって、70年ちょっと前には世界大戦で敗戦し、世界の敵だった国だからね。信用の盛り返しがすごい。

ちなみに、ワーストも出ている。

いろんな事情があるにせよ、190ヵ国行ける日本に比べると、30ヵ国前後って、かなり不自由だなぁと思う。

これらの国の中にも、「世界中を見てみたい!」って目を輝かせる若者や、「死ぬ前にいろんな国をたくさん周りたい!」って思ってる老人もたくさんいるだろうに。

The worst passports to hold

100. レバノン、北朝鮮(39ヵ国)
101. ネパール(38ヵ国)
102. リビヤ、パレスチナ自治区、スーダン(37ヵ国)
103. イエメン (33ヵ国)
104. サマリア、パキスタン (31ヵ国)
105. シリア (29ヵ国)
106. イラク (27ヵ国)
107. アフガニスタン (25ヵ国)


関連して、こんなメールもいただいたので、ご紹介して終わりにしたい。

現在仕事でGPI(世界平和度指数)ランキング135位の国に住んでおりまして。
日本の新聞もまともに届かないところですが、それでも、ここ何年と日本からくるニュースはみんななんだか、内向きで、気の滅入るような、息苦しい、病的なものを感じさせるようなものばかりで、暗ーくなりそうな話には事欠かない感じだったのですが、たまに日本に帰ると、ホントにみんなが嘆いてみせるほどに不幸な社会なのか?とそのギャップを感じていたのです。
銀座の目抜き通りにユニクロができていたり、新宿で昼ご飯が800円でしっかり食べられたり、デフレ社会だなぁとは思うんですけど、でも、この日本社会の「行き届き」具合は、尋常じゃないすばらしさだと思っていたもので
GPI135位の国と比べるまでもなく、先進国と呼ばれる国と比べても、普通の国民が平和に、安全に、消費者として王様のような暮らしができるのは、日本ぐらいですよ
たしかに、人口減社会、成熟した社会に到達して、今後目指す方向性を見失っていて、おっしゃるように自殺は多いし、希望が見えないような気はする。むしろ、GPI低位の国の方が、低位な分目指す方向性がはっきりしているし、国民の多くにちまちまと余計なことを悩んでる暇がないので、希望がより輝いて見えるようには思う。「貧しいけれども、子どもたちの目は輝いていました。」型の希望はあると思う。
しかし、その彼らの希望するものをすでに十分達成して、その次を模索しているのが日本社会だと思うのです。そして、そのことを世界に誇っていい。日本はすばらしい、とか言ってると、国粋かユーフォリアでボケてるのか、という目で見られそうですけど、マスコミはある意味「問題」を報じるのが仕事なわけで、それがすべてではない、むしろマスコミの報じないところに日本のすばらしさがあるわけで、あのエントリに、「やっぱり、そうだよな」と、安心いたしました。


いや、ほんと、日本は素晴らしい、ってボケたことを言いたいわけではないし、貧困や格差の問題も深刻だ。

でも、パスポートも含めて、とてもとても恵まれている部分も確かに多い。

そこは認めて、ちゃんと感謝して、次、行こう。



古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。