自分の頭で考える日本の論点
【今日の本】
「自分の頭で考える日本の論点」
出口治明 著 幻冬舎新書 2020年
❶[3セレクト]
①正しく判断を下せるようになるには?
腹落ちするまで自分の頭で考え、自分なりの答えを選んでいく。
【考え方】ータテ・ヨコ・算数
タテ:昔の歴史
ヨコ:世界
数字:ファクト、ロジックで裏付けする
メディアやSNSを追いかけているだけでは、わからない
↓
日頃から自分で考える訓練を重ねる
↓
想定外のことが起きたとき生き残る力になる
②日本は働き方を変えるべきか
日本の製造業は「国の宝」だが、GDPに占める割合は約20%
雇用は1000万人で、全体の16〜17%。対して、GAFA。
海外には、GAFAだけでなく、GAFA予備軍が380匹いるという。
“ユニコーン”という企業は、アメリカ200社、中国100社、EU30社、日本3社。この差は「ダイバーシティ」(↓)と「高学歴」(↓)が生んでいる。
日本人は、就職してから学び続けることが必要
「メシ・フロ・ネル」→「人・旅・本」へのシフトが必要
日本人は、15歳までは優秀なのに、大学は低評価。「読解力」が著しく低い。15歳レベルの教育とは、読み書き算盤と言われるような基礎学力を養うためのもの。初頭中等教育であれば、先生が教室の前に立って板書をしながら、一度に大っくの生徒を教えるスタイルでやれる。が、大学のような高等教育では、学生ひとりひとりの能力・適正・興味関心に沿った指導をしてく必要がある。オックスフォード大学、ケンブリッジ大学が高い評価を受けているのはマス授業ではなくほぼ1対1の指導を行っているから。
これからの大学は、好きな人は文学でも物理学でも何でも学ぶことができ、それぞれが好きなジャンルを文系理系の枠を超えて究められるような大学をつくっていく必要があると著者は考えている。大学に求められるのは、優れたチェンジメーカーを生み出すこと。「よそ者」「バカ者」「変人」が必要。同質化を避ける。
ー水野ノートより(ニュースメモ)ー
21年1月〜3月期の純利益(前年同期比)は、
Google:2.6倍
Apple:2.1倍
Facebook:1.9倍
Amazon:3.2倍
GAFA4社の合計6兆4000億円は、トヨタの3年分(年間約2兆円)
③自分の頭で考えるためのヒント
「武器を持った「考える葦」になる
最近の流行は、「正解のない問を立てる力」。
背景には、「正解のある問題」を解く力だけを鍛える受験勉強や偏差値教育を受けた受験秀才ではサバイバルできない、というわけ。「考えれば答えが出る問題」しか知らない人間だけでは、未来を切り拓くことはできない。「正解のない問をたて続ける力」を持つ陣勢を求める声が高まるのは、時代の必然。だからと言って、「答えのある問題」についての知識が不要になるわけではない。
人間は、「考える葦である」と言っても、何も武器をもたずに自分の頭だけで考えることはできない。考えるためには、武器となる「基礎知識」が必要。「知識の詰め込み」教育は、評判が悪いが、若い世代に、生きていくために必要な知識を身につけてもらうことは、教育の極めて重要な目的になる。
人間を「社会で生き抜くための武器を持った考える葦」をして育て、「正解のない問題」にあふれた社会に送り出すのが、教育の果たすべき役割になる。
❷[エピソード]
「ブラジルで1匹の蝶が羽ばたけばテキサスで竜巻が起こる」=バタフライ効果
「取るに足らない1匹のチョウでも、羽ばたけば、世界の気象に影響を与えることができる」
私たちの暮らす世界は広くて複雑なので、人はしばしば無力感を抱く。
解決したくても、自分一人が頑張っても世界を変えることなどできっこない。そう思って、問題を考えること事態を諦めてしまう。
「自分の一票など何の影響力もない」と思って、選挙で投票にいかないのは、その典型。現実は違う。
自分の半径1メートル圏内での行動が、世界を変えてしまう可能性は十分にある。スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんはそれを体現した人。彼女の活動には、ハリケーンのようなインパクトがあった。「自分1人だけの小さな行動」は、決して無力ではなく、いつか世界を変える力を秘めている。
羽ばたかなければ、永遠にハリケーンは起こらない。
❸[今日からのアクション]
この本に勇気をもらった。
1人の1歩が世界を変えうる。
読書の普及活動につとめる。賛同してくれる人が少なくても、ここからがはじまり。まずは、クラファンからチャレンジ!
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