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【今日の本】


売れるもマーケ当たるもマーケ
マーケティング22の法則
アル・ライズ/ジャック・トラウト 著 東急エージェンシー 1994年

マーケティング作業から、神話と誤った考え方を取り除くために

❶[3セレクト]


①マーケティングの問題点

マネージャーたちの多くは、きちんと設計され、きちんと実施され、相応の金を投じたマーケティング計画は効果が上がるはずだと考える。けれど、必ずしもそうとは限らない。

GM。過去10年以上にわたり、物凄い対価を払いながら製品のブランド力を破壊してしまった。問題は、競争力や品質の問題ではなく、明らかにマーケティング上の問題だった。ほとんどの人が、マーケティングに法則があること、不変の法則があると認めようとしない。

②一番手の法則

一番手になることは、ベターであることに優る
マーケティングの基本的な課題はあなたの商品やサービスが他に優っていることを顧客に納得させることだと信じている人が多い。

けれど、この考えは間違っている。商品のマーケットシェアが小さく、もっとシェアの大きい、予算も豊富な競合商品相手に戦いを挑まなければならないのだとしたら、マーケティング戦略はスタートから間違うことになる。マーケティングの基本的な課題は、あなたが先頭を切れる分野を創造することである。

③知覚の法則

マーケティングとは商品の戦いではなく、知覚の戦いである。マーケティングの担当者はもっぱらリサーチをし、「事実を把握すること」に没頭している。真理が我が方にあることを確認するために状況を分析する。そして自分たちの商品こそがベストであり、ベストの商品が最後には勝つと思って戦いに挑む。これは幻想。客観的な事実は存在しないし、事実というものも存在しない。マーケティングの世界に存在するのは、ただ、顧客や見込客の心の中にある知覚だけ。知覚こそ現実であり、その他は幻。あらゆる事実は相対的なもの。誤った知覚を正すのが私たちの仕事である。


❷[エピソード] 対立の法則(バーガーキング)

ナンバーツーは、ナンバーワンへの攻撃を止めれば、単にNo. 1からだけでなく、その他大勢のブランドからも二位の座を脅かされることになる。
バーガーキングの経営がうまくいっていたのは「お好みのものをどうぞ」のコンセプトではじまったキャンペーン。マクドナルドの大量生産方式を槍玉にあげた。

続いて、「あげないで、あぶるだけ」とか「ホッパーはビックマックより大きい」などキャッチフレーズで、マクドナルドに攻撃を加えた。このようなキャンペーンによって、バーガーキングはトップに対抗するナンバーワンの地位を築いた。そうするうちに、対立の法則を無視するようになった。マクドナルドへの攻撃をやめてしまった。次第には、マクドナルドの主要顧客層である子供への呼びかけキャンペーンを始める始末。法則を無視すると失墜する。


❸[今日からのアクション]


この本が貴重なのは、日本でも使えることと、比較的古い本でありながら、不変の22の法則が紹介されているため、今でも使えるというところ。22の法則をリストアップして、今すぐ使えそうな法則を今日から実践してみる。

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