見出し画像

【今日の読書旅✈︎】


オプティミストはなぜ成功するのか
マーティン・セリグマン 著 PanRolling  2013年


学校の成績もでも、営業の数字でも、プロスポーツの戦績でも、健康面でも、寿命でも、ペシミストよりも、楽観主義者の方が良い数字を取りやすい。
”無力感は学習によって身につくのではないか”という研究に取り組み、ずっと自分が悲観主義について研究していると思っていたことが、実は楽観主義だったと気づき始まったポジティブ心理学の第一人者マーティン・セリグマンの著書。


❶[3セレクト]


①既存の心理学の問題点

臨床心理学者たちは、治療がある気になる現象を生み出していることに気づいた。治療がうまくいき、患者がうつ病、不安、怒りから抜け出す助けはできても、患者が幸せになれるとは保証できないことだ。治療で得られたのが幸せではなく、空虚感であることは珍しくなかった。なぜだろうか?マイナスを直しても、プラスにはならないのだ。幸せになるためのスキルは、悲しみや不安や怒りを抑えるためのスキルとは全く異なることがわかった。
②幸せの構成要素

1、”心地よい人生”のために「大切なのは幸せになりたいという意欲」と信じ、ポジティブな感情を拡大するためのスキルを学ぶこと
2、”物事に没頭する人生”のために「あなたにとっての強みと美徳」を発見し、職場、恋愛、友情、子育て、娯楽に最大限に使えるよう人生を練り直すこと

3、”意義ある人生”のために「幸せというゴールを目指して」何か自分よりも大きな存在に帰属し、の奉仕するたま、自分の才能と力を最高の形で使うこと


③人生には2通りの見方がある


世の中には、オプティミスト(楽観主義者)とペシミスト(悲観主義者)がいる。

✔︎ペシミストの特徴:悪いことは長く続き、自分は何をやってもうまくいかないだろうし、それは自分が悪いからだと思い込むこと
✔︎オプティミストの特徴:挫折は自分のせいではなく、その時の状況とか、不運とか、他の人々によるものだと信じる


オプティミストは敗北しても決してめげない。これは試練と考えて、もっと努力する。


挫折の原因を考えるとき、どちらの見方をするかによって結果が変わる。数百例の研究結果から、ペシミストの方があきらめが早く、うつ状態に陥りやすいことが証明されている。


不幸は自分の責任であり、永続的で、運が悪いから自分は何をしてもうまくいかない、と常に信じている人は、そう思っていない人よりも不運に見舞われることが多い。こういう見方に囚われていると、能力以下の業績しかあげられず、病気にもかかりやすい。


❷[エピソード]

 
私たちは、うつ病という感染症の時代を生きている。うつ病は自殺という形で、エイズと同じくらい多くの命を奪い、エイズよりも広く蔓延している。50年前の10倍だ。


フロイトは、うつ病は事故に向けられた怒りであると主張している。うつ病は、子供時代の葛藤の産物で、幾重にも重なった防衛層の下に未解決のままひそんでいる。うつ病の診断には、生物医学的方法があり、うつ病は体の病気とも言われる。(脳の化学物質の不均衡)生物医学的方法が悪い点がある。医師が処方してくれる薬に頼る人間にしてしまうことだ。


うつ病が、生物医学的立場に立つ精神科医や精神分析医が思っているよりもずっと簡単なものだったら?


セリグマンは、「考え方」という部分に踏み込んだ。楽観主義者、悲観主義者の考え方だ。日常の挫折や大きな敗北を経験したとき、自分に対してどんな説明スタイルをとるかによって、どれほど無力感に襲われるか、または自分を古い立たせることができるかが決まる。説明スタイルとは“自分の心の中の言葉”を反映するもの。


自分がペシミストであるとわかっても、変えられないものではない。まず第一のステップは、「自分の心の中の声を見つけること」だ。


”自己のコントロールの自覚がその人の運命を決める”


❸[今日からのアクション]


元々、悲観主義だった私は、まさに悲観主義者が歩むことになる人生を経験してきた。自分は30代で、自分を陥れる心の声に気づくことができたので、自分を救うことができた。人が自分では気づくことのできない心の声を拾い上げるサポートに力を入れていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?