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弟なんて、いなければよかった

「弟くんは、ママのお腹の中にいればよかった」

ある夜、弟(生後7か月)が寝てしまったあと、隣のベッドに寝ている娘の横に行くと、彼女は言いました。

「弟くん、いなければよかった」

あまり驚きませんでした。弟が生まれた直後から、いわゆる「赤ちゃん返り」が始まった娘。最近の流行りは、弟が掴んでいるものをわざと取り上げて、泣かせること。食事も着替えもママが手伝ってくれないといや。トイレもシャワーもパパじゃなくてママ。哺乳瓶もいまだに手放せず。

コンディションが良ければ、弟の面倒を見たり、あやしてあげたり、口に入れたら危ないものが周囲にないかどうか気を配ったりできる、頼もしい・・もしかすると父親よりも頼れる・・お姉ちゃんです。でも、気分がのらないこともあるんですよね。

弟はかわいい。赤ちゃんって面白い。でも、時に邪魔だ。

複雑な心の動きを、自分でも持て余しているのでしょう。

当たり前です。

親だって、同じように悩むのですから。


「弟くんは、ママのお腹の中にいればよかった」

ー「どうして?」

「うーん」

ー「遊びの邪魔されるし・・パパもママも取られちゃうから?」

「そう」

ー「そっか、じゃあ弟くんには、ママのお腹に戻ってもらおうか」

「え、いい。戻らないで。かわいいから。」


実は、ほっとしました。娘が、まだ、私に心の中を打ち明けてくれるのだとわかったからです。

娘のコンディションが悪い日が続くと、私も耐えかねて大きな声を出してしまうことがあります。頭痛がするほどヒートアップすることもあって、「娘とうまくいかない」「関係がぎくしゃくしてしまっている」と感じては落ち込むこともしばしば。

それで、「娘が私のことを信用できなくなるのでは」「「怖い、受け入れてもらえていない」と感じるようになるのでは」と心配していました。


「いなければよかった」も、「好き好き大好き」も、どちらも本心。

言ってくれて、ありがとう。

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