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経つづけてきたら、いつの間にか99冊の本をつくっていた。

ふと振り返ってみたら、今日、発売になった本が私のつくる99冊目の本だった。

この本は、私にとって初めてとなるつくり方をしたし、何より、この本のテーマである「野性」「感じる知性」は、混迷が深まり、未来が見えづらくなっている今こそ届けたいと思っている。
星野先達の、半世紀に及ぶ山伏としての経験から紡がれる言葉を(これは、共著者の渡辺清乃さんだからこそ引き出せた言葉だと思う)、特に、都市で暮らすビジネスパーソンの仲間たちに、届けたい。
ふつうに生きているだけで、思い込みとか、概念とか、思考とか、実体のないものに囚われて身動きがとれなくなってしまいがちな世の中だからこそ、「自然や身体が教えてくれる素朴な感覚に耳を澄ませてみませんか?」とお誘いしたい。

……などなど、99冊目にかけた願い・思いを、noteに書きたいと思った。
より正確に書くと、今もそのつもりで文章を残したいと思って、指を動かそうとしている。

それなのに、耳元でリピートを続けるあるフレーズ。

「チャンピオンを経て〜、チャンピオンを経て〜、チャンピオンを経て〜」

ご存知の方もいらっしゃる!?
いたら嬉しい!!!
「ダウンタウンのごっつええ感じ」の伝説的なコント、「経られる前に 経ろ!」の有名な一場面。

これ、ほんとに好きだったの〜(*´∇`*)(*´∇`*)(*´∇`*)

(動画があったので、貼り付けておきます↓↓↓)

チャンピオンには、少しの努力で誰だってなれるんだよ。

グランドチャンピオンというのはね、
チャンピオンを経て、
チャンピオンを経て、
チャンピオンを経られる人間がなれるんだよ。

問題なのはね、経つづけられるかどうかなんだよ。

こうやって書いてみて、わかった。
コントって、読んでも全然おもしろくない(苦笑)
なので、ぜひ動画を見て欲しい。今よりだいぶ若い松ちゃんの、言葉遊び、リズム遊びを、直接感じてみて欲しい。

そして、グランドチャンピオンが「経つづけきて」わかったように、私も、本を99冊つくりつづけてきたことでわかったこともある。

1冊の本は、タイミングや環境が整えば、つくれるかもしれない。
でも、「つくりつづける」って、やっぱり大変だった。

自分なりに必死にやっていたけれど、振り返ってみたら「なんでこんな本つくったの!?」と思わずにはいられないような黒歴史だってある。読者のみなさまのためではなくて、組織に自分の居場所を得るためにつくった本だってある。当時はその事実にすら気づけずに、モヤっとしていた。

「これ私がつくった本です」と、堂々と言えるようになったのなんて、ここ数年のことだし、そんな今でも出来上がった本を見るたびに、「あぁ、もっとあんなこと、こんなことしたかったのに〜」とむず痒い気持ちになることもしばしば。残念なことに「これで完璧!」と思えるような本は、まだ一度もつくれていない。

経つづけても、終わりが見えない、編集道。
99冊つくったって、まだまだ入り口に立ったばかりのような感覚だ。

とはいえ、ふしぎなことがある。
始まり方はそれぞれだけど、いい感じのタイミングで本となって、私の手から離れていくのだ。

99冊目の『野性の力を取り戻せ』の源が私の手元にやってきたのは、2018年の秋頃。3年半前のことだ。その後、半年くらい本のコンテンツを深めるワークショップを行い、2019年、私自身も山伏修行に参加した。
そして、さてどうしようかというところで、2020年。
2020年に起きた事柄が、この本の完成に大きな力をくれたと思う。(ネタバレをしたくないので、詳しくは本を読んで欲しい)

はたして、私が本をつくったのか、それとも本がいいタイミングで私のもとにやってきて、私をとおり道にして世に出ていったのか。

「経られる」って、こういうことなのでしょうか?
と、 グランドチャンピオンさんに聞いてみたいです(笑)


と、オチもなければ、本の紹介にもなっていないのだけれど。
99冊目発売記念ということで、書き残しておくことにする。

せっかくなので、2021年になってからつくった本を一覧化しておきます。99冊祝いに、あわせて読んでいただけたら嬉しいです♡

○99冊目

○98冊目

○97冊目

○96冊目

○95.5冊目

○95冊目


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