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思うこと 母一周忌を終えて

先日亡き母の一周忌法要を終えた。
早いものでもう一年が経った。

そうか、あの時も梅満開を過ぎ桜の蕾が膨らむ季節だったんだな、と改めて思う。

母を看取った翌朝、実家近くの川沿いをジョギングした。
身の引き締まる寒さの中に、どこかほっとする暖かさが近いことを感じていた。

一つの終わりで一つの始まりの朝だった。

話し好きの母であった。
子供の頃から僕は聴き役を務め、知らず知らずのうちに傾聴(聞き流しともいう)スキルを身につけた。

晩年も、たまの電話では、耳が遠くなったのをいいことに終始一方的に喋りまくり、一通り話し尽くすと、「あースッキリした」と言って電話を切る。

僕に話したくて仕方がないらしい。

離れて暮らす時間の長さからか、いまだに母がこの世に居なくなった実感が湧かない。

そして今回の帰省でも、一年前に走ったあたりをランニングした。
少々違うルートで、海までの往復。

また新たな一年が始まった。

そして突然電話がかかってきそうな気がする。

つづく

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