おつかい失敗
昨日は久しぶりに、車で買い物に行きました。けれど、最近うっかりミスばかりしているので、慎重にいこうと心に決め、私は出発しました。どのように店を回ったら効率が良いか考えて、ルートを決め、車の扉を開けるときは、隣の車にぶつからないようにゆっくりと開けて、閉めるときも、いちいちシートベルトを挟まないように、気をつけながら行きました。
まずは郵便局に行き、ATMにお金を入れて、スーパーに向かいました。けれどその途中で、スーパーに行くには、郵便局の手前で曲がらなければならなかったことに気づきましたが、時すでに遅し。私はそのまま進み、大幅な回り道をして、スーパーにたどりつきました。しかしそこには、郵便局のATMがありました。郵便局わざわざ寄らなくても良かったんじゃん。と、思いながらも、こういうことはよくあるので、気を取り直してスーパーで牛乳を買い、次はホームセンターに行きました。工作に使う木のぼっこ(棒)と、母に頼まれたB5の用紙と、父に頼まれたビニール袋を持ってレジに並んだ私は、前にいたおじいさんが、長々と店員さんとポイントカードのことでやりとりしているのを見て、「遅いな〜」などと心の中で思っておりました。そしてようやく、「これ使えば安くなんだべ?なら使うわ」とおじいさんが言い、いざ私の番になりました。けれど何を思ったか、私は財布のフタが開いているのに、財布をひっくり返してしまい、中の小銭をバラバラと床に落としてしまいました。私は急いで下に落ちている一円玉2枚を拾い、お会計の続きをしようとしました。しかし、その時、さっきのおじいさんが、「まだある」と言って、私の後ろを指さしたのです。そこには、100円玉が落ちていました。それは、私がさっき拾ったお金の、50倍もの金額でした。
私は自分が恥ずかしくなりました。
迷惑かけてるのは、自分じゃないか。
100円玉を拾う私に、店員さんは容赦なくポイントカードの有無を聞いてきます。「ないです!」と言いながら、顔を真っ赤にしてお金を払う私を見て、そのおじいさんは「ハハ」と、笑っていました。
人を、バカにしてはいけません。全部自分に返って来ます。
失敗だらけだったと、家に帰って母に報告すると、「こないだおっかぁもレジの所で小銭ばらまいたよ。けど、おっかぁは、人をバカにしなかったから、まわりの人が、憐れに思って、拾ってくれた」と、言っていました。
やさしい人も、いるものです。