忘れ物防止法の落とし穴

私は若い頃から、よく物を置き忘れてしまいます。高校生の時には、友達の席でお弁当を食べ、毎日のように空のお弁当箱を友達の机に忘れて、自分の席に戻っていました。

大人になっても、そのくせは治らず、電車に忘れ物をして、窓口に取りに行き、その窓口に、また別の物を忘れていくということもありました。

けれど、忘れ物をすると、それを管理する人が、とても大変だということに気づきました。なので、忘れ物を減らそうと、色々な防止法ぼうしほうを試しました。
例えば、電車の網棚あみだなに荷物をせた時には、載せたことを忘れないように、ずっと立ったまま、その荷物をさわっておく。という方法をとっていた時期もありました。そして、最終的に行き着いたのが、次の2点です。

①席を立ったら必ず後ろをえって、忘れ物がないか確認する。

②自分が持っている荷物のかずを数えておき、ときどき、その数があるかどうか確かめる。

この2点を徹底てっていしてやることで、忘れ物を、だいぶ減らすことができました。
①は良いのですが、②の方法には、一つ、注意しなければならないことがあります。それは、数に頼りすぎてしまうということです。

今日、私はメインのバックの他に、お財布さいふなどが入っているサブのバックを持って家を出ました。大抵たいていいつも、この2つのバックを持っています。なので、荷物の数は、です。
しかし、私は途中で、エコバックを広げてしまいました。この時点で、荷物の数は3になっているのですが、私の頭の中の荷物カウンターは、2のままです。

帰る時、私はメインのバックと、エコバックを手に持ち、「2個持っているから大丈夫」という意識のもと、帰りのバスに乗りこみました。

そして、私のサブバッグは、置き去りになりました。



エコバックの中に入っていたのは、毛糸の帽子と、1枚のカイロだけでした。これだけなら、まるごとサブバッグに入ったのに。

頭の中にあるのは、荷物のだけなので、どんなに、ぽしょぽしょのバックだったとしても、それを一つとして数えてしまうのです。そして、大事なサブバッグは、忘れ去られてしまうのです。このような事態じたいが、何度も起こっています。

なので、②の方法は、あまりおすすめできません。


結局、今日私がどうしたかというと、メインのバックに入っていた小銭こぜにで、サブバッグを取りに戻りました。
「お忘れ物にご注意ください」というバスのアナウンスが、今日は耳に残りました。今回は誰にも迷惑めいわくをかけなかったけれど、お金と時間が飛んでいくので、皆さんご注意ください。