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ときめきは、突然に

彼に初めて会ったのは私が高校生の時でした。

正直、第一印象は薄くて、当然、好きというような気持ちも抱きませんでした。

彼のことが何となく気になる存在になったのは、私が大学生になってからです。

でも、好きとはちょっと違うって思ってました。

いや、好きか嫌いかと聞かれたら好きだけど、だからって別にね、って思っていました。

それから25年以上の月日が経って、私は、先日、はたと思い至りました。

私は彼のことが好きだったんだわ。

今までも。今も。



その人の名は木村拓哉。

そう、キムタク。


私は、ちょっと前にこんなことを書いています。

私は特別熱心なファンではなかったのですが、当時のキムタク(とSMAP)は、なんというか、日本女性を統治する王族みたいな存在で、ファンであるとかないとか関係なく、その一挙手一投足がつい気になってしまうというか、ぼーっと生きていても情報が入ってくるから気にせざるを得ないというか、とにかく気になるアノ人という存在でありました。

私は、この時も「特別熱心なファンではない」ことをわざわざ明記し、「ぼーっと生きていても情報が入ってくるから気にせざるを得ない」などと「それほど好きじゃない感」を強調さえしています。

でも、急に気づいちゃったんです。

私、当時、キムタクがあまりに人気がありすぎたから、みんなと同じになるのが嫌で、「別に熱心なファンではない」ってクールなふりをしていただけだわって。

私は、人とはちょっと違う、かっこいい女でいたかったのです。

いかにも若者らしい自意識です。

そんな私が可愛らしい。

でも、おかげで気づくのに25年もかかっちゃったじゃないか、お前さんよ!



私は、キムタクが好きだ。

前から好きだったし、今も好きなんだ。

そこに気づいた時、いやはや、ユニバースってやっぱり面白いなってことも思わされました。

というのも。

私、数年前、ときめく相手がほしいなって思って、ときめく相手を見つけようって心に決めたからです。

この場合のときめきは、単刀直入に異性に対するときめきです。

誤解のないようにお伝えしておくと、本当に恋愛をしたいわけじゃありません。

私、既婚者ですし。

夫のことは嘘偽りなく大好きです。

でも、なんていうんですかね、いよいよですね、かつてはいまいち理解できなかった、「杉さま」を追いかけていたおばさまたちの気持ちがわかってきたような気がするんです。

あの人にいつかもしかしたら一瞬でも会えることがあるかもしれない、そう思えるだけで毎日のスキンケアの時間の楽しさが×10。

ちょっとお腹を凹ませたい、二の腕を絞りたい、というようなボディシェープへのモチベーションも爆上がり。

ただ日常ではない夢の世界に心を彷徨わせたいのです。

本当の恋愛なんて面倒なことはいらんのです。

恋愛っぽいホルモンを出して気分よくなりたいだけ。

ナニコレ、若い時分には理解できなかった感覚ですよ。


で、思い立ったらすぐ行動の私は、友人たちがはまっている韓国のアイドルグループをググったり、かつてちょっと好きだった山Pや亀梨くんの最近の動向をチェックしたり、今、ときめける相手をサーチしたのですが、なんかピンとこなかったのです。

それで、すっかり諦めていたんですけど、諦めたら突然きたのです。

ああ、私がときめくのは、キムタクでないか!

自分が心に決めた願い、「ときめく相手を見つけたい」を、ユニバースはちゃんと叶えてくれたのです。


それにしても、ここに至るまでの自分の行動も我ながらキテレツでした。

木村拓哉さんにはインスタのアカウントがあることを前から知っていて、ちょっとフォローしてみたり、けれど、フォロー外してみたりって、謎の躊躇をすること数回(笑)。

今年に入ってからはフォローを継続するようになったけれど、「スキ」を押すことができなかったというこれまた過剰な自意識(笑)。

しかし、ついに木村拓哉さんのファンであるということを認めた私は、最近は「スキ」を押しまくっております(照)。


木村拓哉さんはサーファーでもあって、私のサーフィンフレンズのフレンズのフレンズを辿れば、「ああ、会ったことあるよ」「見たことあるよ」という人はちらほらいるので、どこかでつながったりしないかしら。

と夢見るティーンネージャーのような願望もむくむく。

夢は叶えることが大事じゃない、夢見ることで今幸せでいられるってことが大事だから、夢見ておけ、Satokoよ。


Photo by Christopher Beloch on Unsplash

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