『准教授・高槻彰良の推察』
澤村御影の小説『准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき』
たまたまマンガを読んでおもしろかったので、原作を図書館で借りてみた。
子どもの頃に怪異に遭ってしまったかもしれないことをきっかけに、人の嘘がわかる耳を持つようになった大学生が主人公。
民俗学の准教授と一緒に、怪奇事件を解き明かしていくミステリーで、第1作は3つの事件が扱われている。
「不思議な話が生まれる背景には、そのまま語るには陰惨すぎる現実の事件があることが多い。人は、そういう嫌な事件を伝説や物語に作り替えることで安心する」
ということで、民俗学は、そんな伝説や物語が生まれた背景を研究して、物語に隠された本当の出来事を知るための学問だそう。
民俗学の話自体もおもしろいし、怪奇事件と思われるものの裏に隠れた犯罪を、解き明かすまでのテンポも良くて読みやすい。
11作も続くシリーズらしいので、続きも読んでみようと思う。
ミステリーは、2時間ドラマを観る感覚で気楽に読めるところがいい。
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