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見えていたのはほんの一部だった

今日は雛のお茶事。
以前お茶屋さんをしていた大黒屋さんのビルの中に、立派なお茶室があって、うちの先生は毎月そこで先生方と集まってお稽古をしている。

秋のお茶事では、お客のお稽古をさせてもらった。
今回は、おもてなしする側でのお茶事。

うちの先生が亭主をして、私は半東さん、もう1人先生のところで長くお稽古をされている方が水屋をすることに。
お茶事のおもてなし初体験の2人で、裏方が回るんだろうかと不安になる。

先週の土曜日と、昨日はお茶事の準備に行ってきた。
大黒屋さんのご主人が、露地や待合、火鉢の炭のことなどなど、事細かに教えてくれて、準備段階で既に目一杯。

11時半から始まるお茶事のために、今朝も9時に集まったんだけど、何しろ全体がわかってないから、いちいち教えてもらいながらの準備で、全然追い付かない。

しかも着物だから、洋服みたいに思い切って動けないのも難点。
エプロンはひざ丈のしかなくて、裾が汚れるのが心配だったから、雨コートを着て準備をした。
今度絶対水屋着を買おう。

そして動き回るから腰紐が緩んだみたいで、裾がズルズルしてきてしまった。
予備の腰紐を持っていってたから応急処置はできたけど、こういう時のうまい直し方も身につけておきたい。

そんなこんなで、始まる前からバタバタ。
始まってからも色々漏れがあって、お客に入ってる大黒屋さんや他の先生方に教えてもらいながらのお茶事。

「初めはみんなこんなもんよ」「数をこなしていくしかないんだから」と、みんな優しく声をかけてくださる。
けど、本っ当にたいへんで、これを自分でできるようになるイメージが全然わかない…。

高校生の時に始めたお茶を、ゆるゆると続けて25年以上。
「お茶は一生」と思ってやっていたけど、私が今まで見てきたお茶の世界は、ほんの一部分だったことがよくわかった。

秋に表千家の資格者講習会に行った時に、宗匠が、
「茶の湯の稽古の最大の目的は、茶事をすること。亭主として、客としてのふるまいを身につけること。実際にできるかどうかは別として、いつかはするんだという思いでお稽古をしなくてはいけない」
と言われていて、なるほど!と思ったけど、全然わかっていなかったなと反省。

終わった後に先生が、
「本を読むだけじゃダメなんよ。実際にやってみて、本を読むからわかるんよ。それでまたやってみて、勉強して。そうやって繰り返してできるようになっていくんだから」
と言われていた。

学びと実践の繰り返し。社会教育と一緒じゃん!


お茶事のお稽古

資格者講習会での学び


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