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白い紙の色名を数えたら、新しい本と出会った。

先日、「白い紙の色名、どれくらいあるか数えてみた。」という記事を書いたら、なんと超有名ブックデザイナーの井上新八さんのnote内で取り上げていただきました…!!見た瞬間変な声出ました(笑)。感激!!!

井上新八さんと言えばこちらのnoteも有名ですね。

元来本好きの性分ですし、前職は紙屋さんの営業でしたから、紙の本をつくるブックデザイナーさんは憧れの職業なんです。でも私は関西在住の一般人。出版はほぼ東京一極集中ですし、井上新八さんのような売れっ子デザイナーさんはまさに雲の上の存在…。いやほんと、記事を読んでいただいた上にさらにきっかけとして新しい記事まで書いていただけるとは!恐悦至極です。。ありがとうございます!!

で、話を冒頭に戻すと、井上新八さんが私のプロフィールに「好きな紙はアラベール」とあるのをご覧になって、ご自身のお仕事でアラベール尽くしの本を記事内で紹介してくださっていました。

「てぶらで生きる。」

えー、欲しい!!

翌日。

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おうちに届きました。

こういうときの自分の行動力は謎に早い(笑)。著者のミニマリストしぶさんも、まさか内容よりも装丁の紙を味わいたいからという理由で購入されるとは思ってもみなかったでしょう。(補足すると、内容も興味ありますしちゃんと読みました!ただ、ただ、装丁と紙への愛が上回っただけです!)


装丁と紙を味わおう

井上さんの記事を読むと、著者がミニマリストということでカバーは最低限の線で部屋を描いたシンプルなデザイン(イラストが山内庸資さんなのもテンション上がります)。クリーンなイメージを出すために、質感がありつつも真っ白なアラベール ウルトラホワイトを使用したとあります。さらにミニマリストだけに、カバーまわりの紙の種類もミニマムで1種類、アラベールのみ。
カバーも表紙も帯も見返しもアラベールな、まさに「アラベール尽くし」の1冊!

この「手ぶらで生きる。」はアラベールの色々な表情が楽しめるところもアラベール好きにはたまらないですね。

カバーはマットPPを貼られているので、表紙や見返しの紙そのものの質感とはまた違う手触りが楽しめます。PPを貼ってもほのかに質感が残るところがまたアラベールの良いところ!しかもタイトルだけ触ると盛り上がっていて(UV厚盛)、立体感が感じられます。

ちなみに、本文用紙も真っ白。かなり軽いので嵩高紙ではないでしょうか。

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「手ぶらで生きる。」というタイトルで重い本だと違和感があるので、極力軽めなつくりになっているのかなあと推測します。


アラベールってどんな紙?

そもそもアラベールとはどんな紙なのか。基本情報は下記のような感じ。

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紙の需要が減っている昨今でも、この紙はわりと堅調に売れていたと思います。
私がアラベールが好きなのは、やっぱりその手触りの良さなんです。つるつる過ぎず、ざらざら過ぎず。なんというか、ちょうどいい
(ちなみにお値段もちょうどいいです(笑)。だから売れているんでしょうけど)

非塗工紙って、印刷上がりを良くする塗料が塗られていないので、通常のオフセットで印刷するとインキが沈んで綺麗に仕上がりづらいんですね。
さらに言うと、つるつるな紙よりも質感のあるざらざらした紙の方が印刷しにくい。そんなざらざらした非塗工紙でありながらアラベールはインキの発色がいいんです。
手触りがありつつ綺麗に印刷できるバランスの良さがこの紙がよく売れている理由なんだと思います。

あと個人的には白以外の色も好きなんですよねー。

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下からアッシュグレー・オータムリーブ・プリムローズ・スレートブルー・セージグリーン。この絶妙な淡い色合いが他の紙にはあまりなくて、アラベールの魅力の1つでもあります。


noteを書いたから新しい本と出会った。

ミニマリストという言葉を聞いたことはあったけれど、実態は良く知らなかった私。この本と出会ったことで新しい知見を得ることができました。

本を読んだからと言って自分がミニマリストになるのか、って言ったらならないですけど(笑)。ミニマリストしぶさんは自分がいいと思うことを突き詰めた結果、今の生活やポジションを手に入れていらっしゃるわけですから、何事も突き詰めてやってみるのはいいことですよね。

もしnoteを書いていなかったら、井上さんの記事内で言及していただくこともなかったし、それによってこの本を読むこともなかった。
何事も好きなことをやってみる・続けてみることで世界は広がるのだと改めて実感した次第です。

これからもぼちぼち更新していこう。だって紙が好きだから。

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