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DXニュース(1/29)「3日でシステムが作れてしまう時代だからこそ挑戦が重要」/「DX時代のマーケター像」

■ 3日でシステムが作れてしまう時代だからこそ、挑戦し変化しつづけなくてはいけない

「日本企業はDX不戦敗」というにはまだ早い、一歩踏み出すことから世界は変わる

<要約>
・クラウド技術など多くのツールによって、リモートワークの実現だけでなく、わずか3日でビジネスとして提供できるほどのシステム構築できるなど、これまでにない速度でのビジネス開発が可能になっている。

・ビジネス課題の解決策をしっかり定義した上に、技術を活用すると高い成果を出せる一方で、技術は勝手にビジネス課題を解決してはくれない

・3日で価値提供ができてしまう、つまり既存の仕組みがあっという間にひっくり返りうる時代だからこそ、既存の企業も挑戦し、進化し続けないといけない。

日本マイクロソフトとゼンアーキテクツが共同開催するワークショップ“Azure Light-up”では、参加者のビジネス課題を解決するシステムを、実際に利用可能なレベルの最小限まで作り込むことで、「ITで課題を解決する成功体験」をともに作り上げるワークショップだそうです。
「たった3日でできる」と表現されていますが、おそらく真に伝えたいことは「本当に必要なコア部分のみに集中すれば3日で実現できる」ということ、そして「本当に課題解決を提供できるビジネスプランなら、その状態でも価値が出る」ということではないでしょうか。

3日で価値をだせるか、その挑戦と失敗を繰り返しながら、高いスピード感を保ってビジネスを進めることが求められ、「失敗しないために、半年かけて要件定義をしよう」と保守的に時間をかけて進めていく間に取り残されてしまう時代とも言えるのでしょう。

・アクションに繋げるなら

DXで求められる高速な事業構築のためには、失敗に対する考え方を変える必要があるでしょう。「失敗を許容する文化」という言葉をよく耳にしますが、「失敗しちゃったね。まあいいか。」という許容ではなく、一つの成功を収めるためには数多くの「予想と違う結果」(これを今までは失敗と呼んでいた)を確認していく必要があると理解し、いかに失敗しないかではなく、いかに素早く、いかに低コストで失敗し、いかに次の行動に繋げるかに注目していくことでしょう。

■ 既存の改善ではなく、顧客の本質的ニーズから逆算したサービス提供ができるか

「デジマはつらいよ」原作者が指南! DX時代に必要なマーケターのスキルセットとは?

<要約>
・マーケティング活動の本質とは「顧客の真の欲求を理解し、それを満たすためにどのような価値を作り、さらにその価値を持続的に提供できる体制をどう構築するか」を考え、実現すること

・Uberがタクシー市場を大きく変えるように、デジタル化によって市場を根底から変えてしまう革新が起きるDX時代では小手先のサービス改善やプロモーション活動では戦えなくなってくる。

・これまでのマーケターは、"マーケティング4P"のうち、プロモーションだけを担当してきたが、これからは “4C”を意識し、サービスそのものをプランニングして生み出す、本来的なマーケターの役割が求められていく。


※4Pとは、Product:製品・サービス、Price:価格、Place:流通、Promotion:プロモーションのこと。4Cとは、Customer Value:顧客にとっての価値、Customer Cost:顧客の払う対価、Convenience:顧客にとっての利便性、Communication:顧客とのコミュニケーション を指す。

Web漫画「デジマはつらいよ」の原作者のRepro株式会社の取締役CMO 中澤伸也氏がDX時代に求められるマーケター像と、そのスキルセットについて語る非常に読み応えのある記事です。

タクシーは、長年の取り組みで料金・乗り心地・接客などのレベル向上を図ってきたが、顧客が本当の意味で求めているのは「快適で便利な移動」である。この本質的ニーズを満たすために、デジタル技術を使ってUberは「向こうからくる」「選べる」「決済が終わっている」というまったく別のアプローチ、顧客体験を提供した。

このようにDXによって、既存産業を破壊するほどの革新的なサービスが生まれ、加速する時代になってきている。その中で、Uberが"顧客が本当の意味で求めているのは「快適で便利な移動」"と捉えたように、顧客の真の欲求を見抜き、提供価値を定義するマーケターの存在は、今後ますます重要になってきます。

・アクションに繋げるなら

製品やサービスの開発に関わる際に、「理想像を考えよ」また「なぜを○回繰り返して本質的なニーズを定義せよ」という言葉は以前からよく耳にします。おそらく知識としては知っている方も多いでしょう。しかし「とはいえ現場は目の前の製品がある」というジレンマに陥ることが多いでしょう。組織・チームの目指す目標がメンバーの思考や行動に大きく影響を及ぼすことも大きく、チームが短期的な目標しか評価しなければ、短期的な改善しか行われないでしょう。
中長期を見据えた行動を評価する(金銭評価が難しければコミュニケーションでも)ことが第一歩かもしれません。

2021/01/28 ニュース おわり

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