「ピコ太郎」×「吹奏楽」
ピコ太郎は、ジャスティンビーバーのツイートでバズったって認識してる人も多いと思う。けど実は、ものすごく戦略的・計画的なものだった。そのエッセンスを抽出して、吹奏楽と絡めていきたい。
スキマを見つける
スキマを見つけよう。
たとえば、競合する学校があるとする。A高校は、とても機械的で文句のつけようのない演奏をする。B高校は豪華絢爛なサウンドが絶品。C高校は明るく楽しい音がする。
そんな時、どこかに自分の入れるスキマはないか探す。
もし、自分の学校が情熱的な演奏を得意とするなら、ほかに真似できないほど情熱的な演奏をする。ハーモニーが澄んでいるなら、ハーモニックな演奏に仕上げる。
もちろん、基礎的な演奏技術あっての話。そのうえで、あたまひとつ抜けた演奏をしたいなら、どこかにスキマはないか探す。そのうえで、自分たちの得意とするものを丹念に磨いていけば、輝いた演奏ができる。おのずと結果もついてくる。
転校生のままでは笑いはとれない
もしいま、自分の吹奏楽部の知名度が低いなら早急に上げるべき。
転校生が来た時のことを想像してほしい。その子がクラスに入ってくるなり、一発芸を披露する。
そのとき、あなたは、クラスメイトは大笑いするだろうか。ものすごくクオリティが高くても、誰も笑わないだろう。
けど、それを今度はクラスのお調子者がおなじことをする。途端に、クラス中に笑い声が響き渡る。
吹奏楽などの大会も同じようなもの。いくらいい演奏をしても、知名度がある団体と同じ点数はつけられない。良くてほんのちょっと下の点数といったところだ。
だからこそ、積極的に自分たちを、外へ発信していく。
下手くそだから、とか思わずにどんどん知名度を上げていけば、なにかしらのチャンスに巡り合える。何もしなければ何も始まらない。
熱いことに恥ずかしがらない
日本で暑苦しい理想を語ると、「なんかダサっ。お前、今超必死じゃん」と嘲笑される。「そんなダサすぎること、今時誰もやってないよ。オワコンじゃん」と鼻で笑われる。
本当にそうだ。だいたい、なんかに必死になったとき、周りの誰かしらがそう言い出す。
けど、そこで周りに合わせたら、負けだ。必死になることもできないような人には、何も成し遂げられることはない。普通か、それ以下の人生にしかならない。
だからそこで、「ダサい」と言われ続けても、熱狂的にやり続ける。結果がついてくる。すると、これまで「ダサい」と言っていた人たちは何も言わなくなる。
結果が残せるようになるまで、熱狂的に圧倒的量をこなせ。もっと熱くなれ!!!
おわりに
この本、ものすごく「おわりに」の話が良い。とても良い。電車の中で泣けるくらい良い。
ピコ太郎が繋いだ、ほんとうに奇跡としか言いようのないようなお話。
正直「まさか、ピコ太郎の本で泣かされるなんて」っておもった。
この「おわりに」には、古坂大魔王のこれまで培ってきた人の心を動かす「何か」が詰まっている。
たぶん、書いている本人が心の底から感動してるんだと思う。でないと、こんな良い文章書けない。
自分の心の底から湧き上がってきた感情を表現することが、人の感情を動かす唯一無二の方法なんだと思う。
音楽をするなら、誰でも人を感動させたいはず。そんなときは、まず自分が感動して、心の底から湧き上がってくるものを表現すればいい。
そんな、単純だけど、理解しにくいことを教えてくれるこの本を、ぜひ一度読んでみてほしい。