起立性調節障害な息子の謎病と、犬。
昨日も書いた通り絶賛規律性調節障害で厨二病な中2の息子。今日も午前中にとりあえずベッド脇のカーテンを開けて電気をつけたのじゃが、やはり目覚めたのは午後4時になってから。昨夜も9時には寝たはずなんですが。
実は明日から中間テストなのに起きられそうもないことに絶望して「何で僕はこんななんだ💢」とポロポロ泣くのじゃが、あんたは何も悪くないで〜。
・・・でも、やはり不安なのじゃろな。可哀想に。
さて今回のnoteは、そんな息子が過去に患った謎の歩行困難(失立失歩)について。
時は2019年の秋、小学4年生の頃のお話。3年半前か。
あれは11月の頭だったか、マイコプラズマの発熱をぶり返したりで10日ほど寝込んだ息子は、回復した時には手足の筋肉が衰えてしまい歩行困難になりました。その間、近所の小児科でマイコプラズマの薬は処方してもらってはいたものの一向に回復しないので医療センターへ。レントゲン&血液検査してもらうと、マイコプラズマを拗らせてしまっているらしく、とりあえず薬を変えて様子を見ることに。体育会系根性の母は「立て!立つんだ!」と丹下段平のように叫び、息子に杖で歩く練習をさせたりしたものの、数日経っても一向に足は動かない。どんどん細くなる手足。これは「ギランバレー症候群」のように、感染症を引き金に末梢神経が障害を起こしているのではないか・・・という疑いもあったので医療センターで検査&検査を重ねた結果、難病の恐れはほぼないことは判明。ギランバレーではない・・・とのことで一安心。
ただ何故だかまだ全然立ち上がれないので、11月末からリハビリを兼ねて検査入院、病院内の移動のために社会福祉協議会で車椅子を借りることとなりました。人生初の車椅子。車椅子には「いーちゃん」と名付けた息子は、私が面会に行くたび病院のテラスで突進やターンをして遊んでおりました。
2週間の個室入院は、精神的に辛いものだったと思います。小学生男子には淡白すぎる病院食には食欲など全く湧かないし、数分の検査やリハビリ以外はずっと個室のベッドの上。毎日1時間くらいは面会に訪れていましたが、人と話すのが好きだった息子はだんだん表情筋さえなくしていきました。
そんな中、私が息子に与えたのはドラゴンボール全巻。元気に暴れ回る悟空のように、せめて気持ちは舞い上がって欲しいと願っていたのです。
その他、手先の器用な息子は看護師さんにもらったペーパークラフトにハマり、大人もびっくり精巧なモンサンミッシェルやサグラダファミリアなどを作り上げていました。
・・・そんなこんなでMRIだけではなくいろいろな検査をしまくりましたがほぼ異常がないことが判明。・・・膝立ちもハイハイもできるのにまだ立ち上がれない。リハビリも意味がなかったようでションボリ。
主治医の先生曰く、「マイコプラズマで長く続いた熱は体に負担が大きく、飢餓状態の体を守るために筋肉組織が最前線で戦った。で、あまりにも急に筋肉が無くなったので足が歩き方を忘れているのです」。つまり、【歩き方を忘れているのを忘れると(←笑)、歩けるようになる】という事らしい。そんなアホなと思ったが、珍しすぎることでもないそうな。数週間で無意識に立ち上がる子もいれば、頑張ろうとしすぎて逆に硬直して半年以上立てない子もいるそうな。
さて息子は、歩けないまま2週間で退院させられ、迎えた12月。
毎日学校に行けるようになったのは良いのじゃが、車椅子生活のため初めのうちは私が朝からずっと付きっきり。多目的トイレの便座に車椅子から移動させるだけでも一苦労の日々。(車椅子ユーザーさんの大変さも身にしみて分かった日々でもあります。)
校舎の三階まではエレベーターがありましたが、4階への移動教室の時には担任の先生が息子をおぶってくださり、お友達が荷物を運んでくれたりしました。息子は自分のことで精一杯だったようですが、当時はいろいろな方に助けていただいていたのです。
そんな年末、たまたま観たのがNHKスペシャル「ベイリーとゆいちゃん」。
https://www.nhk.or.jp/special/detail/20190127.html
医療現場で頑張るセラピー犬ベイリーと難病患者のゆいちゃんの話だけじゃなく、セラピードッグとの関わりで自閉症児のコミュニケーション能力が改善した…とか、とても心惹かれる番組でした。
これを観てすぐ、動物を触れ合うために息子とペットショップ巡りをしました。飼う気はなかったのですが、たまたま目が合った元気すぎるジャックラッセルの子犬が大興奮。このジャックラッセルを抱き上げた息子が「この仔がいい」と。・・・・家族の了承も得ないまま連れ帰ってしまったのが、年明けすぐの1月4日夜。みんなで考えてウィルと命名。(ウィリアム・ハーシェルさんからお名前をいただきました。)
びっくりなのはここから。
1月6日の朝。ウィルを抱き上げようと夢中になっていた息子は、突如として立ち上がった!そう息子はクララだった。クララのごとく立ち上がり、その日を境にして、足が、「歩くのを忘れていたということを忘れた」、のだ。NHKさんありがとう。ベイリーありがとう、ゆいちゃんありがとう!!!!
ウィルっ、ホントにホントにありがとううううううう!!!!!!!
クララについて調べるほど、うちの息子はクララだったと思わざるを得ない。クララも息子もちゃんと診断されたわけじゃないけれど、きっと「転換性障害」だったんじゃなかろうか?
http://rensa.blog43.fc2.com/blog-entry-808.html
(【転換性障害】とは…【一般的な体の疾患が認められないにもかかわらず、運動機能や知覚・感覚などの障害として失立失歩といった神経症状が起こる疾患。】)
ウィルの散歩をするために歩き始めた息子は日に日に筋力も戻り、1月末には車椅子とお別れすることができました。車椅子のいーちゃん、ありがとうございました〜〜。トップの写真は、当時、社協にお借りしていた車椅子。
・・・とまあ今から考えると笑い話なのだが、当時は親子で散々泣いて暴れて大変だったような気がしなくもない。・・・あれから3年半。またも謎の「起立性調節障害」という病気に冒されている息子との現在が辛くないと言えば嘘になるが、きっとまた笑いとばせる日が来ると信じて今からネタを仕込みまくろうwwwwww
ちなみに双子の娘はマイペースすぎて何もやらかさないので、全くネタにはならない・・・。うーむ。
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