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近づかないと近づけない

この前の休日の夕方。

ちょっとした用事があり、車で出かけFM番組をザッピングしながら運転していた時の事。

たまたま椎名林檎のインタビューの番組で、どういう文脈だったのか定かではないのですが、、

「聞いてみないと分からない」

という言葉が耳に飛び込んできました。

人、相手は実際何を考えているのか分からない。

だったら実際に直接聞いてみるのが一番。

と言う趣旨だったかと。。

シンプルで当たり前と言えば当たり前の話。

でもなんだか、そうなんだよなあと、えらく共感してしまいました。

だいぶ前に大先輩から

「近づかないと近づけない」

という言葉を頂いたことがあります。

「こちらから自ら近づいていかないと、相手は近づいてこないよ。」

「一見、そんな事当たり前の話と言えばそれまでだけど、誰もが出来そうなんだけど、それがホントは難しいんだよなあ。」

その大先輩がしみじみと語っていました。

こちらも椎名林檎の言葉同様、シンプルな言葉なのですが、何か「根本」に触れてる感じがしています。

根本に立ち返る話って、言葉を尽くしたり、修飾語を多用したりせず、シンプルな言葉に最終的になるのかなと思ったり。

話題と関係ないですがちょっと休憩。
「木漏れ日」のおすそ分け。

さて、以前、とあるスポーツの有名な監督の講演会に参加した時の出来事。

しびれる国際試合の展開の話などいろいろお話しして頂いた後の質問コーナー。

数百人規模のリアルな講演会だったのですが、思い切って手を挙げて質問してみました。

そうしたら、なんとその監督、高い演台からひょいと降りて、私の座っているブロックのところまでわざわざ近づいてきて頂きました。

そして、近くに立って私の目をしっかり合わせお答え頂き、「こんなお答えでご質問の趣旨にあってますかね」と最後の締めくくり。

かなり高名な方なので演台から降りなくても全然大丈夫ですし、答えて頂くだけで十分満足でした。

しかし、その監督は、誰だか分からない通りすがりの一質問者であっても敬意を払い、ちゃんとお答えしようという真摯な気持がすごく伝わってきました。

作為的な感じなどは全く無く、ごく自然にさらりと振る舞う感じに文字通り「感動」しました。

その監督は日常でも無意識に形を変えていろいろな局面でこのようなことをされているんだろうなあという立ち振る舞い。

これはもうこんなことされたら男も惚れるし選手も「監督のために」と厳しい局面でもついていき、自ら進んで飛び込んで行くんだろうな。

そんな事を感じた美しい所作。

その監督のように自ら「近づく」ことを無意識にできるようになりたいなあ。

そのように自然と振る舞うにはどうしたらいいんだろう。

FM番組からいろいろ思いが広がった休日の夕方でした。

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