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(また)密林でのレビュー

上手く書けたので(笑)

熊が見上げるのは透き通った青い空。
きっと、それは雨があったから、埃を洗いより美しい空だろう。
「あなたが生まれてきた理由」とある。それは自分自身を知るため、というのが一つの答えであろうと思う。その「自分自身」とは人間としての構成を魂から考えた時、前世も含めて示される。
前世とは、今の自分自身の元である。前世の延長が今の自分であり、そこに差異はない。
だから、前世と今が不可分であることから、トラウマ、として現れる「今」「前世」を知ると、双方共に癒されるのだ。トラウマが癒される、とはそういった霊的な構成を考えた上での視点であり、それが「悟り」と比較されるのは、論点の飛んだ話ではない。
雨降りの只中、苦難の只中で読むのもよし、雨上がりの青空の下、自身の成長を感じる中、読むのもよし。
幾度も読める本であり、幾度も読んで、初めて味わいが分かる本でもある。それは、人生について書かれた本だからだ。
宮沢賢治の言葉で、「我が索むるはまことの言葉。雨の中なる真言なり」というものがある。雨の中、真実はあり、苦難にまことは示されるのである。その意味で、雨とは晴れ、晴れとは雨に等しい。
この扉絵の熊は、雨を大変だったと思いながらも、雨を嫌わず、慈しみすら思っているはずだ。
そう、トラウマが示すのは魂の来た道、苦難と栄光の織り成す、錦絵なのである。
よく、注意して読んでほしい。闇を得たのは、光を知るためである。個々の苦しみは様々であるが、その様々な苦しみに対応して、様々な光があるはずである。
その個々の苦しみの例に自分のものがピッタリ当てはまらずとも、その法則性を知れば、自ずと自分の生まれた理由が、己のトラウマによって、はっきりと浮かび上がるはずだ。
人生とは生きるに値するものである。
「江原の本を読んで幸せになった人なんかいない」というレビューをいつだったか読んだ気がする。それは幸せの定義が物質的に過ぎる人だったのだろう。
幸せとは、魂の成長。そして、それを感じること。
この本はその道標であり、あなたの歩みをきっと肯ってくれると思う。
少なくとも、真摯に生きる人には、キラキラときらめく、美しい処方箋ともいえる本である。

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