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当たり前の反対語は…

 学校に来ること、係や当番の仕事をやること、人を助けること、どれも「当たり前」と思っていました。けれども、「当たり前」なことが実は、尊い価値のあることだと最近になって気付きました。

 「当たり前」の反対語は、「有り難い」です。有ることが難しいので「有り難い」となります。世の中、当たり前のことは少なく、有り難いことの方が多いです。人を助けることも、頭の中では「当たり前」と思うかもしれません。しかし、それを行動に移すのは難しいです。目の前にゴミが落ちていたら、拾うのが「当たり前、大切だ」と分かっていてもなかなかできません。だからこそ有り難いのであり、そういう行動をする人に「ありがとう」と伝えたくなるのです。

 教室では、係や当番の仕事を欠かさずやってくれる人に、「えらいね」ではなく、「ありがとう」と声をかけるようにしています。授業の前に教科書を出しているだけでも「えらいね」と伝え、「ありがとう、先生も気持ちよく始められるよ」と感謝の心で過ごすことができます。

 当たり前と思われているものが無くなると、その有り難みに人は気付きます。コロナウイルスの影響で人と楽しく会話しながらの会食やマスク無しでの笑顔のコミュニケーション、様々な楽しい活動も当たり前では無くなりました。そんな今だからこそ、「有り難さ」に気づき、日頃から「ありがとう」という感謝の気持ちをもつのが大切だなと感じています。

 これからも子どもたちが元気に、笑顔で学校に来てくれることを「当たり前」と思わず、「ありがとう」と感謝します。そして、子どもたちがそんな大人の姿を見て、自分自身を支えてくれる人や周りの友達、恵まれた環境を「有り難い」と思える子に育って欲しいなと思いました。

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