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「なんかでかい」叔父さんは『人』に向き合う

「なんかでかい」

半年振りに一緒に遊んだ4歳になる姪は私に言った。

かるた遊びの際中、姪は自分の勝利を確信すると、私に
『お』の札を取られた不機嫌モードはどこへやら、
ご機嫌になって「なんかでかい」と満面の笑みで言った。

確かに私は「なんかでかい」、身長は180cmを越える。
私の膝下程度の身長しかない姪からすれば殊更に「なんかでかい」叔父さんだろう。

この「なんかでかい」という言葉が私にとって、
いつ思い出しても元気が出る『魔法の言葉』になっている。
心の底から、ただ感じたままに発せられた『裏表のない言葉』という事もひとつの理由なのだろうが、”かわいい姪”に言われたからこそ辛いときに思い出す『魔法の言葉』に昇華されたのだろう。

・ChatGPT

当然「なんかでかい」という言葉が素晴らしいという話ではない。
ChatGPT(生成AI)に「なんかでかい」と言われても
『魔法の言葉』になるわけがない。
”人と人”の関係性が存在するからこそ『魔法の言葉』たり得る。
”かわいい姪”が満面の笑みで言った
『なんかでかい』という6文字の言葉だからこそ『魔法の言葉』なのだ。

しかし、『社会』には、そのようないつ思い出しても
笑顔になれる、奮い立てる『魔法の言葉』に出会う機会はほとんどない。

・外務省作成の基礎資料

『誰一人取り残さない』持続可能で多様性と包摂性のある社会

SDGsの基本理念は『誰一人取り残さない』からはじまる。
しかし、私は多くの活動や社会から『人』が失念されて
いる気がしてならない。

社会は『人に向き合う』ことが減り、その向き合い方も変容した。
『何を言わないか』『何をしてはいけないか』を慮るばかりとなり
『良くするために向き合う』のではなく、
『失敗しないために向き合う』ように人との向き合い方は変容している。

だからこそ私は、改めて『正しく人に向き合う』ことからはじめている。
姪が「なんかでかい」と言ってくれただけで元気が出たように、
本気で一人一人に向き合い、かけた言葉が『魔法の言葉』になるような、
そんな関係性を築ける人でありたい、築かせてあげられる人でありたい。
そして、将来そんな大人が一人でも多いような社会であってほしい。

見ていてくれ姪っ子よ。
今はただの「なんかでかい」叔父さんだけど、
将来君が社会に出たとき
少しでも多くの『魔法の言葉』を受け取れるような、
そんな社会に近づけるため、『人に向き合う』努力を続けるから。


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