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自閉症スペクトラムの内在的論理を考える会

自閉症について知りたい方におすすめの本を紹介します♪

さらに、自閉症というレッテルの内側と社会性というフィルターを観察してみたいと思い続けています。個人的な感想です。


社会性というフィルターを外してみたならば、内在的な根本原因を探り、ありのままの自閉症と向き合うことができるはず。一般的に、社会性のなかで生きている人々にとって、何が社会性にあたるのかを意識しづらく、社会性のフィルターを外すことは容易ではないかもしれない。重要なのは、社会性というものを通して自閉症を見たとき、観察者バイアスのように、自分の意味にとっての理解になっている可能性が指摘できるかどうかにある。そのとき社会は、自身の性質を知ることが必要となってくる。

【おすすめの本】

①『自閉症の現象学』
Phenomenology of Autism 
村上靖彦 2008 勁草書房

この著書は「どのような世界を経験しているのか」という視点が大変すばらしいものです。誰もが同じ経験をしているのではないという根本があり、発達に障害をもつ自閉症は、障害なく発達している人には理解しにくい困難さがあることを明確にしています。著者は現象学をもちいて自閉症の人の思考回路を読み解いてくれていて、自閉症を疑似体験できるものではないでしょうか。さらに著者はこれが自閉症論であると同時に、哲学書でもあると述べています。フッサールなどの哲学者の視点にもなかった多元的な人間経験が自閉症にはあるといい、自閉症が哲学の領域を広めるものであるならば、これまで自閉症への理解が薄いのも納得するものでした。

②『自閉症だったわたしへ』
NOBODY NOWHERE
ドナ・ウィリアムズ,河野万里子(訳),2001  新潮社

ウィリアムズの創り出した世界観は「自閉症」によるもので、ウィリーやキャロルについても、アメリカなどでよくハリケーンに名前が付けられるように、自身の思考パターンに名前を付けたものであると解釈しました。それが精神分裂病や人格障害と少し異なる点です。
日本語訳で「自閉症だった」と過去形にされていることに私は違和感を感じますが、自閉症当事者による細かな描写がされています。

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