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Day19: 「ワーリング・ウィッチクラフト」な誕生日

みっくみくにしてやんよ。Sato39です。
今日はちょっと趣を変えて海外ドラマ風?ですよ。
楽しんでくださいね。


Sato39(さとミク)は、ボードゲームが大好きなオヤジ。今日もゆかいな仲間たちとボードゲームを遊びます♪
今回のテーマは「ワーリング・ウィッチクラフト」です。

【プロローグ】

「ついにキター!」
私は小躍りして思わず叫んだ。

「何よ、うるさいわね。」
妻のソフィーがリビングの向こうから、今しがた届いたばかりの段ボールを眺めて文句を言っている。

「来た!来たんだよ!例の魔女釜が!」
私は興奮して黒いコップのような器を1つひょいと持ち上げて妻に見せた。それは思いのほか軽く、マットな質感がとても手触り良く感じた。

「あー!パパ、それって魔女のゲームのやつだね。」
隣で宿題を嫌々やっていたレオンが興味津々に聞いてくる。さっきまでブツブツ言っていたのが嘘のように、瞳をキラキラさせている。

「よし!今日のボドゲは決まったぞ!」


【ボドゲ選び】

10月某日、今日は三男レオンの9歳の誕生日だ。誕生日プレゼントは1ヶ月も前からおねだりしていたマインクラフトのLEGOで、すでに半分ほど出来上がっていた。今日は夕食後にケーキを食べることになっていたが、その後に妻と息子と私の3人でボードゲームをしたいと思っている。

やはり記念日にはボードゲームだ。とても印象深く皆の記憶に思い出が刻まれるからな。しかし、問題はどのボードゲームで遊ぶかということなのだが、私の隣にそびえ立っているボドゲ棚には今にも落ちて来そうなぐらいボドゲの箱が並んでいる。だが、この3人で遊ぶボドゲとなると、なかなかに難しい。

スカルキングはどうだ?妻も1度プレイしたことがあるから間違いはなさそうだ。しかし、レオンの誕生日の記念にするには、ちょっとパンチが弱いか。

フレイムクラフトはどうだ?レオンもソフィーも気に入っていたぞ?いや、夕食後にケーキを食べてからプレイするには時間がかかりすぎるか。

難しい…。皆が喜んでくれて思い出に残るボドゲを選ぶのは本当にいつも悩ましい問題だ。だが、不意に送られてきた5つの黒い魔女釜が私の迷いをいとも簡単に消し去ってしまった。ワーリング・ウィッチクラフトだ!

8月にケンビルから日本語版が発売されたばかりの新商品だが、海外版が発表された時からネットでの評判も良く、私もつい先行予約で購入していた。すでに5回ほど色んなメンバーで遊んだのだが、ルールはシンプル、1ゲーム15分程度、誰でも楽しめる万能なボードゲームとして私の中での評価は非常に高くなっていた。

ルール等の詳細は下記レビューを参照して欲しい。


【誕生日パーティ開始!】

「Happy Birthday, dear レオン〜♪」

声高らかにバースデーソングを歌い上げた私はケーキを頬張りながら言った。
「さあ、今日は魔女のお鍋のゲームをするぞ!」
そう言うやいなや、テーブルにマットを敷き箱を開けた。

「うわー!すごい!」
レオンは1度このボドゲで遊んだことがあるのだが、とてもリアルで質感の良い魔女釜に感激している様子だった。なんとこの魔女釜、3Dプリンタで作成されたそうだ。作成されたのは、「CoLabo(コラボ)」という千葉県にある予約制の小規模オープンラボ&ボードゲームスペースの中の人。

SNSでツイートされた時から、その見事なデザインが気になっていたため購入させてもらった。うむ、とても良い仕上がりだ。ソフィーも珍しそうに上から下からとあちこち眺めている。

「早くやろう!」
レオンは1度遊んでいるので、早く遊びたくてウズウズしている様子だ。まあ待て、ソフィーは初めてだからな。ルールは簡単だが、しっかり理解していないと楽しめないのもボドゲあるあるだ。私はそんなことをゴチャゴチャと考えつつ、インストを始めた。と言っても10分程度で全部説明できるほどシンプルだ。

プレイヤーは魔女となり、調合書を使って魔法の材料を生産する。生産した材料は大釜に放り込んで隣の魔女に送りつけていき、溢れた材料は自分の魔法円に返ってきて勝利点となる。先に5点獲得した魔女の勝利。


【リプレイ】

<ROUND 1>

まず1戦目。席はいつものダイニングテーブルの席なので反時計回りに、私→レオン→ソフィーだ。つまりこの順番で魔法の材料が回ってくるということになるので、私のターゲットはレオンの材料場だ!

まず私が選んだのは「粉砕の呪文」。赤いキノコ1つを青いクモ、緑のカエル、赤いキノコへ変換する魔法のレシピだ。赤1個を色の違う3個に増やすので、かなり攻撃的なレシピだな。ふふふ、レオンに一泡吹かせてやる。誕生日だからって手は抜かないから覚悟しろよ♪

威勢だけは良かったが、その後は今ひとつ目標が定まらないレシピばかり選んでしまって、結局1点も取れずに1ゲーム目は終了。ソフィーの黒の心臓と白いマンドラゴラを集中的に攻撃したレオンの勝利だった。

「やったー!」
レオンは大喜び。ぬぬぬ、2回目にしてはなかなか上手じゃないか。溢れさせられたソフィーも、ちょっと悔しそうだ。

1戦目終了時の個人ボード。作成物がバラけてしまったのは失敗だったか。

<ROUND 2>

「よし!次が本番だ!」
私はおもむろにそう言うと、レシピカードをシャッフルして場の中央に山札を無造作に置いた。

「悪いが、誕生日だからって勝たせてやるのは1回だけだ。」
そんなことを言いながら、迎える2戦目。次はキノコだ!赤いキノコをたくさん送りつけてやる!私は作成物に赤いキノコを含むカードを選んでは場に並べていった。

「どうだ?」
横目でそっとレオンの作業場を確認する。きっと赤いキノコで溢れ返っているに違いない。慌てふためくレオンの姿が目に浮かぶ。悪いな、ボドゲの世界は非情なものなんだ…
あれ?赤いキノコはどこだ?

おかしなことにレオンの作業場には赤のキューブは3個しかない。
「どういうことだ!?」
慌ててレオンのレシピカードを確認すると、なんと私が赤いキノコを送ってくると気付いたレオンは、赤いキノコを材料とするレシピばかりを選んでいたのだ!

「オーマイガッ!」

すぐさまレオンの顔を覗き込んだ。それに気付いたのかレオンもこちらを一瞬見たかと思うとニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
くそー!やられた!
この小僧は、こちらの作戦を全部お見通しだったってわけか。ちくしょー。

「どうぞ♪」

打ちひしがれている私に、ソフィーがそっと手を差し伸べた。
優しくそして甘い声だ。
いつも彼女は私を地獄の底から救ってくれる。うーん、女神♪

って、それって魔女釜じゃん!
しかも赤いキノコがいっぱい乗ってるし!
溢れてるよ、おい!

…2戦目は、私の赤と黒を溢れさせたソフィーの勝利だった。


<感想戦>

「楽しかったねー♪」「ねー♪」

勝利したもの達がお互いの健闘を讃えあっている。敗者に与えられるものは何もない。私は忘れない。今日という日をw

レオン、9歳の誕生日おめでとう。




【感想】

今回、改めてこの作品の素晴らしさを痛感。初めて遊んだ時から面白くて、誰からということもなく「もう1回!」が飛び出したのだけど、何回プレイしても楽しい♪

エンジンビルドしてリソースを変換するゲームとしては「センチュリーゴーレム」を持っていて息子も大好きなゲームだけど、勝利点の高いゴーレムを相手よりも早く獲得するレースで、面白いのだけどソロプレイ感が強い。

このゲームの最大のポイントは、出来上がったリソースを魔女釜に入れて隣のプレイヤーへあげてしまうところ。自分が得点するためには隣のプレイヤーのリソースが溢れないといけないので、自然とちょっとイジワルな気持ちになるw

「これを送ったら困るだろうな、イヒヒ」

なんてことを想像するだけで楽しい。攻撃的なゲームに思うかもしれないけど、意外とみんな楽しめるものだ。これまで10人ほどの人たちとプレイしてきたけど、みんな「楽しい♪」って言ってくれた。これだけ万人受けするゲームも珍しいと思う。

よくボードゲーム初心者には「カタン」「宝石の煌めき」が良い、っていう意見があるけど、この作品こそボードゲーム初心者にピッタリだと思う。新定番が来たんじゃないかな、なんて思ってるけど、どうだろうか?

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