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ブランドの再活性化方法。【sato流マーケ講座Ⅱ⑭】


 ブランドを大事に育成して発展させていくのが理想的ですが、ちょっと行き詰ってしまったときの対処方法のお話です。

 もちろん、売上が直線的に伸びることはなく、個別ブランドは、最初は勢いよくあとはだんだんと伸び率が低くなったり、ブランド全体としては、踊り場がある階段状に伸びていったり、山あり谷ありで伸びていくというのがよくあるパターンです。

<個別ブランドの売上高推移 例>

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<ブランド拡張した場合の ブランド全体の売上高推移 例>

 

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*ブランド拡張については、【sato流マーケ講座Ⅱ⑬】をご参照ください。

 

 どう手を打っていいのかわからなくなった場合は、まずは現状分析をしますが、大概は次の3つの方法で、再度ブランドを活性化することができます。


1.ブランド再活性方法


➀コンセプトをつくる。(そもそもコンセプトがなく、どの方向に進めばよいかわからなくなってしまった場合)

➁原点回帰

➂リポジショニング(コンセプトの再定義)


2.コンセプトをつくる。


 そもそも最初からコンセプトがなく、勢いで商品を売っていた場合は、息切れとともに行き詰ってしまします。明確な目標(数字だけでなく、どんなベネフィットをお客様に提供するのかという目標)がないので、道に迷うことが多いのです。

 こういう場合は、コンセプトメイキングから行います。コンセプトメイキングの手法については、【sato流マーケ講座Ⅰ⑨】、【sato流マーケ講座Ⅰ⑩】をご参照ください。


3.原点回帰


 コンセプトは変わらないのですが、時間と共に訴求がブレてしまったり、統一感がなくなってしまって煩雑になっている場合は、もう一度そのブランドの良さを見つめなおし、磨いていく作業を行います。

 

 例えば、100年以上続いているお醤油さんの事例ですが、こちらは、お母さん、娘さんと女性の醸造家で引き継がれていて、しかも『蔵付き酵母』と言って、このお醤油屋さんの蔵に住み着いている酵母の働きでお醤油ができているのです。ここのお醤油屋さんの味は、「女性の醸造家と蔵付き酵母」の組合せと、そして、「奈良」という風土が合わさってできています。

 どんな美味しさかというと、お醤油の桶の表面にふつふつと光るお醤油が語っています。(下の写真)これは工場で大量につくるお醤油とは違いますよね。

 

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 という具合に、自分たちにとっては当たり前すぎることですが、今一度原点に戻って特長を整理し、HPをリニューアルしました。

<リニューアルしたHPの一部>

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*今、HPを見ましたら、さらにリニューアルされていました。


 このHPのリニューアルを行ったことで、デパートなどからお問い合わせが来て、新規販路開拓につながったり、情報番組での紹介でネット通販の売上を一挙に伸ばすことができました。


➂のリポジショニングにつきましては、次回にお話しします。

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