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グラタンの魔力

今夜は何が食べたいの?

グラタン!

というやり取りが良くある。

食べたい人はたいてい長女。

玉葱と、ジャガイモと、マカロニ、鶏肉か時にはソーセージ、ベーコンでも合う。冷蔵庫にある物を使う。とけるチーズがない時は、パン粉を振りかけて焦げ目を演出したりもする。

今となっては、おかわり要請のあるグラタンだが、初期の頃は8割お残されたりしていた。(食べたいって言ってたのに泣)

なので一時期グラタンは面倒臭い割に残される事が多いと、作る事を避けていた事もあった。

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炒めた具材が柔らかくなったら、小麦粉を入れて良くなじませる。

時間が無い時、具材はレンジでチンする。

炒めながら、小鍋でマカロニを茹でる。

マカロニの存在を忘れる時もある。水を貼った耐熱皿にマカロニを入れてレンジ先生にお願いしようとしても、やはり小鍋で茹でたものには敵わない。塩もちゃんと入れないと、本当に味気のないマカロニとなってしまう。

なんでだろう?

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いつしか、食卓にグラタンが並ぶ頻度が増えていたので、只の深めのお皿ではあれだから、ほら、もっとグラタンらしさを求めて「グラタン用のお皿」を買い求めた。

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最初は大人の分を2つ。

その後、子供用に2つ買い足した。

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実を言うと、私自身は自分が作ったグラタンはそれほど好きでもない。

私が食べたいのはあのお店のグラタン。

仙台市の定禅寺通りからちょっと入った所にある「SOULLIFE」ってbarがあってね、そこのグラタンがめちゃくちゃ美味しかった。

十何年か前、飲みに行ったり歌いに行ったり良くしていたソウルミュージックがいつもかかっているお店でね。ジェームスブラウンが仙台四郎みたいに鎮座してるんじゃないのかなと思う、そんなお店。

凄く美味しかった。今でも定番のメニューなんじゃないかな?飲んだ帰りに立ち寄って、マスターにひたすら他愛もない話を聞いて貰って、あーお腹空いてきたアレが食べたいなぁってオーダーする。

ゴツゴツ荒っぽいのにどこか上品で香ばしい焼き目がバランス良く入っていて、その中身はとってもクリーミーで、目の前に出来立てが登場すると、そりゃあもうテンションが上がった。


私のグラタンとは全然違う。

自宅で再現出来るものでもない。

レシピ自体の問題もあるだろうけど、やっぱり食べる環境や状況の問題なんだろうな。


※※


あ。

もしかして子供達は、私のグラタンに同じような感覚を覚えているのかな?

食べたい!の時で、

何をやっているかは分からないけど、あっちで何かを炒めて、こっちで何かを煮て、何やら手の込んだ事をして、

アツアツの出来立てが目の前に置かれる。



そして、家でみんなと一緒に食べるのだ。


最後まで読んでいただきありがとうございました(u_u)