今日の新語 : 「ソーシャルアスリート」
こんにちは、さちこです。普段は、外国の方に第二言語としての日本語を教えています。どうぞよろしくお願いします。
職業柄、日本語の新しい語彙は気になる。
その時々の日本の人や日本の社会を反映しているので、
学生に紹介して考えてもらったりもする。
今回は、女子サッカーについて紹介されている番組で耳にした「ソーシャルアスリート」という言葉。
丁度サッカー女子W杯グループリーグで、なでしこJAPANがスペインチームに、4対0、しかもどれも見事な美しいゴールだったのを、目にしたところだった。
従来の「スポーツと政治は切り離すべき」という考えから脱却しようとする選手たちの存在を、2022年の男子W杯時に多様性の尊重への支持を示す「ONE LOVE」と書かれた虹色の腕章を着用しようとした件で知った。
そのような、競技に取り組むだけでなく、社会的な繋がりやより良い社会の構築に向けて発信や活動を行うアスリートを、「ソーシャルアスリート」と呼ぶそうだ。
言語を学ぶことと「多様性を認める」ことは切っても切り離せないことだと個人的には感じている。自分と、自分が学んでいる言葉の話者(母語話者であれそうでない人であれ)、つまり「多様性を認める」こと。
それによって、わたしも、わたしが学んでいる言葉の話者も、わたしの母語である日本語を学んでいる人も生きやすくなると思うからだ。
そう感じるようになってから、様々な多様性が認められる必要を感じ始めた。
2022年の男子W杯時にはFIFAによって認められなかった選手たちの行動は、
今年の女子W杯において認められるようになったそうだ。
今回の女子W杯で各国チームのキャプテンが着用している8種類の腕章は、
いくつかのチームの主将から各国の主将を集めて話し合いたいといった提案からスタートし、最終的にFIFAからの提案を受けて形になったものだという。
今回ソーシャルアスリートについて調べている中で、
日本の女子プロサッカーリーグ、通称「WEリーグ」が、
その理念の1つとしてLGBTQなど性についてのさまざまな考え方を認める「性の多様性」打ち出していることを初めて知った。
リーグトップの岡島喜久子チェアはWEリーグ開幕の挨拶で、
「日本のジェンダー平等を前に進める覚悟のリーグです」と宣言したという。
かっこいいなぁ。
(お読みくださり、ありがとうございました)
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