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OneWebが政府機関の流通パートナーTrustCommを買収

OneWebは、テキサス州に拠点を置く運用型衛星通信企業TrustCommを買収する計画であることを発表しました。Low-Earth Orbit (LEO) コンステレーション事業者は、買収の目的はTrustCommの米国政府および企業顧客にサービスを提供するためのチャネルを開くことだったと語りました。

Trustcomm・・・米国テキサス州ヒューストンを本社とし、電気通信サービス業界をリードする政府系通信会社。グローバルな衛星通信サービスを提供しており、Ku-Band、Ka-Band、C-Band、X-Bandの通信サービスを提供している。

買収の金銭的な詳細はまだ明らかにされていませんが、両社は今年中に買収を完了する予定だ。OneWebによると、同社はTrustCommを代理子会社(代理子会社とは、国防総省 (DoD) と代理契約を締結している指定子会社のこと)に転換し、現在TrustCommのCEOであるBob Roe氏が引き続き率いることになるといいます。

この買収は、両社が今年3月に締結した覚書に基づくもので、TrustCommをOneWebの米国政府のLEOサービス配信パートナーに指名しました。同月、OneWebは衛星を利用したターンキー通信システムのデモンストレーションに成功しました。

OneWebの幹部らは声明で、「買収を通じてOneWebは、DoDをはじめとする政府機関の顧客に、最大195 Mbpsのネットワーク速度、低レイテンシ、小型でコンパクトな多軌道ユーザー端末、および組み込みのネットワーク管理ツールを備えた新しいサービススイートを提供し、従来のGEO販売モデルに比べて大幅な経済的コストカットを実現する。」と述べました。

GEO・・・Geostationary Earth Orbit(静止軌道)は、対地同期軌道 の一種で、軌道傾斜角0度、離心率ゼロ、自身の公転周期と母星の自転周期が等しい軌道である。この軌道を回る衛星は惑星の赤道上を自転と同期して移動し、地上からは天空の一点に止まっているように見えるため、通信衛星や放送衛星によく用いられている。

TrustCommは、テキサス州ヒューストンにある米国防総省のエリントン共同基地にある創業22年の企業となります。ブロードバンド・インターネット・アクセス、VoIPと音声、ビデオ会議、緊急対応のためのデータ通信サービス、戦術分野での展開、一時的に使用可能な通信系アプリケーションを提供しています。

「OneWebがTrustCommを買収したことは、米国国防総省やその他の政府機関が新しい接続需要に対応するために高スループット、低レイテンシのソリューションを統合しようとしている中で、衛星通信サービスを迅速に拡大するという当社の戦略を支えるものです。」とOneWebの政府サービス責任者、Dylan Browne氏は語ります。「TrustCommが私たちのチームに加わり、特にアラスカと北極で、私たちの顧客が望むリモート通信を提供するという彼らの強い評判を活用できることを、私たちは楽しみにしています」。

OneWebは現在、グローバルなカバレッジネットワークの完成に取り組んでおり、2022年末までにこの目標を達成したいと考えています。

【原文へ】" OneWeb Acquires its Government Distribution Partner, TrustComm " © 2021 Access Intelligence

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