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ソニーが光通信に特化した宇宙新会社を設立

ソニーグループ株式会社は、宇宙での光通信に特化した新会社を立ち上げることを発表しました。新会社は、ソニー・スペースコミュニケーション株式会社(SSC)で、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカ(SCO)の子会社となります。

新会社は、ソニーグループがソニーコンピュータサイエンス研究所で岩本匡平氏のリーダーシップのもとで行ってきた光通信システムの研究から生まれたものです。岩本氏は社長として新会社を率いることになります。

株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所・・・コンピュータサイエンスの研究を行うソニー系列の研究所で1988年に設立された。

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このプロジェクトでは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、2020年に国際宇宙ステーション(ISS)に向けてSOLISS(Small Optical Link for International Space Station)を打ち上げました。SOLISSは、宇宙光通信地上局との双方向レーザー通信リンクと、宇宙からギリシャのKongsberg Satellite Services社の商用光地上局への光ダウンリンクを確立しました。

光通信は、ソニーがCDプレーヤーなどで培ってきた光ディスク技術を応用しているといいます。

SSCでは、地球低軌道(LEO)上にある超小型衛星をレーザーで接続する小型光通信装置を開発し、衛星開発に取り組む企業にサービスとして提供する計画です。これにより、地上のどこからでも、宇宙のどの衛星ともリアルタイムに通信できるようになることを目指しています。

「現在、宇宙には約12,000基の衛星があり、今後もその数は増加すると予想されています。軌道上で利用されるデータ量も年々増加していますが、利用できる電波の量には限りがあります」と岩本氏は言います。LEO衛星は地上と通信する必要があるため、リアルタイムで通信するためには多くの通信設備が必要となり、これらの衛星が地上局の真上を通過して通信しなければならないという問題があるとのこと。

SSCは6月1日に正式に設立され、カリフォルニア州サンマテオを拠点としています。

多くの企業が宇宙での光通信をターゲットにしているのは、ライセンス不要で大容量のデータを転送できる技術であることが理由として挙げられます。今年、いくつかの試験または実証プロジェクトが開始され、軍事および商業コンステレーションでの光技術の広範な展開につながる可能性があります。

【原文へ】" Sony Debuts New Space Company Focused on Optical Communications "

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