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旅に出たので早朝日記2023/9/24

山梨車中泊最終日。目覚めは河口湖が目の前に広がる【道の駅かつやま】、2度目の来訪。

突然秋になった。昨日まで9月は秋じゃないよなあ空だけ秋面してるけど太陽光が人を殺すそれだもん、なんて思っていたが、午前6時、涼しすぎる。涼しいというかこれじゃ寒いだ。ホットコーヒーを買いに自動販売機に向かったが、自動販売機の中はまだ夏だった。そりゃそうだ昨日まで夏日だ。ホットも0じゃなかったけれどブラックコーヒーはなかったので、日中裏切りの夏が訪れることを願ってアイスでブラックコーヒーを買った。指先で触れるようにして体温を温存。

今朝は6時から空手?部?なのか小学生たちが先生や保護者に連れられて「1,2,3,ヤァアッ!!」などと若さの権化のような声量で湖畔朝練をしており、また定年退職後であろう方々が湖畔ランをしに十数人集まってまず駐車場で井戸端会議を開催しており、なんともなんとも賑やかな朝であった。こういうのを微笑ましいとか爽やかだとかニコニコ見ていられる人に憧れる。今朝が少し寂しさのある秋で良かったと心底思う。私、短気で器の小さい人間なのだ。たぶん今日が茹だる炎天の日だったら、彼らを夏の太陽光のごとき眼で睨みつけ、でも湖は凪いでいて、あぁこんな大きな心でありたかった……と思っている頃だろう。

日が昇ってきて黒のニット、背中が温かい。思っていたよりも日が柔らかく本当に秋になったんじゃないか?と少し胸も温まる。
秋が好きだ。正確に言えば長袖が着られる季節が好きだ。寒くなると自分の存在をはっきり感じるし、気が引き締まる。夏や薄着の季節は自分の中にまで大気そのものがあるようで、熱気球と化した自分が陽炎に揺らいでいる感じがする。自分の輪郭がわからなくなる。自宅の床にタンクトップと短パンで溶けているのが最適解になるのが夏だ。やっと終わってくれると思うと歓喜だ。

この湖畔はちょうど道の駅の前が小さな広場になっており、適度に手入れされた芝生が拡がっている。風で芝生が湖と同じように揺れる。芝生の海に三つほど岩小島が浮かんでいる。大島、謎の島、小島、と名付ける。それら一つ一つに座って、居心地はいまいちだが見晴らしのいい大島と座り心地のよい小島の接戦が繰り広げられた。が、結局謎の島に上陸することにした。「謎の島」、もう名前からしてここしか有り得なかったとあとから思う。我、謎の島で本を読む。

相方が起きてからお目当てのバイオレットキング買って食べた。私はブドウの中でバイオレットキングが1番好き。バイオレットキングの魅力についてはまた語りたい。

大好きな秋の訪れを堪能した車中泊だった。
またすぐに。

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