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Northern Light

こんにちは
suikaspaceです。
自己紹介的な記事以外では初の投稿です

何から書こうか悩みましたが、
本日はオーロラの話(宇宙物理)を少し

宇宙物理といっても私が大学院で研究していたのが磁気圏物理と呼ばれる地球惑星科学の学問のため、まずはそこから

磁気圏物理?
磁気圏物理は多くの人がイメージする宇宙の学問、宇宙論(ブラックホールやダークマターの解明の話)、天文学(星や銀河の話)のどちらでもありません。磁気圏物理とは、地球の大気の上層部にある磁気圏と呼ばれる領域の物理現象を解き明かそうという学問です。厳密には地球だけでなく、他の惑星にも(木星も!)磁気圏は存在します。簡単に言うと、遠い宇宙というよりは比較的近い宇宙を研究する学問ですね

オーロラ!!
磁気圏の物理現象が地球に及ぼす影響の中でわかりやすいのは北極域や南極域で観られるオーロラです
オーロラというのは磁気圏などの超高層大気に存在する高エネルギー粒子が地球の磁力線に沿って地球大気に降り注ぐときに、その高エネルギー粒子と地球大気の分子が衝突することで生じる物理現象です
高エネルギー粒子には電子やイオン、重イオンがあり、よくノルウェーとかカナダのオーロラツアーで観られるのは電子の降り込みによって生じるオーロラです

雨、ときどき、電子。
その中でも、私は電子の降り込みという言葉が結構気に入っています。この電子の降り込みは英語でelectron precipitationと呼ばれています。precipitationというのは一般的には降雨とかで使われる単語なので、electron precipitationとは電子の雨が地球大気に降り注ぐという状態を表現してつけられたのでは、と勝手に思っています
このelectron precipitationという言葉が、
 precipitation(降雨)
       →人間(地上)に降り注ぐ
 electron precipitation(電子の降り込み)
       →地球(地球大気)に降り注ぐ
という意味を内包しているせいか、地球が人間っぽく見えておかしいというか親近感がわくというか。オーロラという現象を通して地球を愛おしく感じます

さてさて、とりとめのない話でしたが、今日はオーロラと宇宙物理(磁気圏物理)についての内容でした


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余談ですが、
この記事のタイトルにあるNorthern Lightはカナダを始めとする北半球のオーロラを頻繁に観ることができる地域に住んでる人がオーロラを表現するときに使う言葉です。彼らからすると、オーロラは北の方に観える光ですからね
たしかに、南極の人だとNorthernにはならないですし、オーロラが見えない地域の人は北に光なんてないですもんね。また、北極点からもオーロラは南に見えてしまいます。このオーロラの見える地域(緯度)の話はまた後日
初めて研究でカナダに行った時にNorthern Lightと現地の人が話してるのを聞いて、生活にオーロラがある文化というのを言語を通して改めて強く感じました。おもしろいなー、文化
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迷子


ではでは


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