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【レビュー】ボードゲームの王様、『カタン』って何が面白いの?

勝手に王様に仕立て上げてしまったが、誰も文句は言わないであろう

それくらいの知名度と売り上げと、何と言っても面白さを誇るゲーム
それが

デデン!

カタン!!!

絶対にやった方がいいと言われるこのゲーム、なぜそう言われるのかをプレイしたことがない人たちに勝手に語りかけていく!

*この記事は詳しいルール解説はしておりません。詳しいルールを知りたい方は公式サイトなどをご覧ください*



1.魅力的なコンポーネント

まずこのデザインやコンポーネント(ゲームのための部品やパーツなど)

盤面と
駒類

ううむ、いかにもボードゲームという感じですな!
このクラシカルな雰囲気も魅力の一つだと私は思っているぞ!

このゲームのコンセプトは、未開の地「カタン島」を開拓していく探検家となり、島をいち早く発展させたものが富・名声・力を得る!
というものだ

ストーリーとゲームルールがマッチしているのも、このゲームに引き込まれる一つの要素かもしれない


2.運と実力のバランスが神!

そしてなんといっても最高のゲーム性!
やればやるほど、計算されつくされたゲームルールに感動していくのは、もはやお決まりなのではないだろうか

このゲームは基本的に素材を集めて自分の陣地を広げていく、といった感じのゲームだ
つまり素材を集めることが基本の行動となる

ではどう素材を集めるのか

カタンカラーで高まる想い

サイコロなんですよねぇ……!

ああ!これこそボードゲーム!

各プレイヤーは行動の最初にサイコロを2つ振ります
そして出た目の書かれた数字のエリアに拠点を構えている人たちが素材を獲得!

サイコロで9が出ている
赤と紺のプレイヤーは9のコマが置いてある六角形の頂点に拠点があるので「小麦」の素材を獲得
黄のプレイヤーは9の六角形に接していないので、素材獲得ならず

基本的な素材の獲得方法はこの通り、サイコロに委ねられているのだ

ええ、そんなの運ゲーじゃん!

という声が画面越しに聞こえてきたような気するが……
そう たしかに運ゲーなのだ

しかし!ただの運ゲーではない!!

大事なのはサイコロを2つ同時に投げること
2つ同時に投げると、合計の数字の表れ方に偏りが出るのだ!
この確率の偏りこそがこのゲームの肝!

たとえばこんなエリアがあったとしよう

よくある形

2と6と10の数字が見える
そしてこのそれぞれの数字が出る確率は以下の通り

微妙な差に見えるが、これを侮ってはならぬ

つまり、6 >10 >2 の順番で出やすいということだ

これで完全な運ゲーでないことがこれでお分かりいただけただろうか?
自分の拠点をどの数字のエリアに構えるかによって、素材の獲得確率がかわってくるのだ

この確率論が正しいことはやってみれば痛いほどわかると思う
6や8は頻繁に出るし、2や12はゲーム中に数回しか出ないといった感じになることが本当に多い

素材獲得の確率が偏っていることによって、戦略が生まれると同時に、ほどよい運要素が残っているのがとんでもなく面白いシステムを生み出しているのだ!


3.ゲーム中に変化する需要と供給

そして素材の種類が5種類あるのだが、この配分がまた秀逸

土・木・羊・麦・鉄
漫画に登場する属性みたい NARUTOとか

自分の領土を広げたり、勝利するためのポイントを得るためにこの素材を使っていくのだが、
前半は木材やレンガ、後半は鉱石や麦がほしくなってくるように設計されている(と思う)

1ゲームの間に需要と供給が変わってくるのだ!

そしてそして、そこに合わせたであろう面白いシステムがある

このゲームは他人と交渉して素材の交換が可能!

ゲームの特性上、自分は木材がたくさん取れるのに、鉱石はほとんど取れない……
なんて状況も出てくる
そんなときは他プレーヤーと交渉!
うまくいけば素材をトレードできる

A:鉄を1枚ほしいので麦2枚あげる
↑       ↓
B:鉄なんかくれてやる、麦をいただこう

1:1の交換でなくてもよい

交渉を有利に進めることが勝負を決める一つの鍵になっている

交渉という要素があることで、他人とコミュニケーションを取れるというのもこのゲームのいいところかもしれない


4.勝ち筋を探り合う駆け引き

そして、勝ち方が一つでない!

先に述べた通り、基本的に開拓地(もしくは都市)といわれる拠点を増やし、ポイントを稼いで勝利を目指すのだが、他にもポイントを獲得する道が用意されている

ポイント獲得できるよのものたち

勝ち方が何種類かあることによって、他プレイヤーとの駆け引きがますます熱くなっていくという寸法よ!


5.まじで無限に遊べる

そしてこのゲームの大変に素晴らしいところ、

何度やっても新しい展開がやってきて楽しい!

ボードと数字コマの組み合わせの数だけ盤面があるので、毎回違う盤面に出会えるのだ

その組み合わせ、なんと 2兆9000億通り以上!!!

極端な例だが、

とんでもない整列具合

こんな感じの盤面もあり得るのだ

楽しすぎて一日中カタンをやってる、なんて日もある

組み合わせた盤面によっては、最初に構える拠点が非常に重要になる
通常じゃんけんなどで拠点を構える順番を決めるのだが、
私はカタンのために別のゲームで勝敗を付け、その結果で最初の拠点を獲得する順番を決めたりしている


6.ここが微妙とかんじるかも?

このようにカタンは最高のゲームなのだ!

……が!

プレイしている中で少し不快になる人もいるかも?という要素にもいくつか出会ったので紹介しておきたい


①明確な他プレイヤーへの妨害要素がある

盗賊コマというものがあり、それを使うと特定のプレイヤーを実質指名して妨害することができる

トリオで盗賊やってます

それも大変面白い要素なのだが、場合によっては不快になる種ではあるのはたしかだ

一人トップを走るプレイヤーを他プレイヤー全員で止めにかかる、というシーンも少なくない光景である

(ちなみに私は盗賊コマの要素も好きです)


②ワンサイドゲームになることがある

特に初心者と経験者でプレイするとなりがちだが、ゲームの終盤に
「ああ、このゲームはあの人が勝つな」
と全員が何となくわかった状態になってしまうことがある

その状態からの逆転ももちろんありえなくはないが、かなり難しい

ある程度実力の差が出るゲームだということだ


③ルールの理解にやや時間がかかる

これは中~重量級のゲームでは仕方のないことなのだが、説明書を読んですんなりルールを理解するのはいささか難しい
動画でルール説明を見たり、経験者に説明してもらいながら実践するのが良いと思う


④全くのボードゲーム初心者にはハードルが高め

覚えることやできる行動が多く、気軽にはプレイできないという側面がある

特に初めてプレイするときは、前述したとおりルールを覚えるのが難しいため、それだけで疲れてしまうなんてことも考えられる

しかし、ボードゲームに慣れてきた初心者がステップアップするにはもってこいのゲームであることは間違いない


まとめ

長々とカタンについて語ってきたが、総じて最高のゲームであることは間違いない

★で評価するなら確実に5つ星です

特に、こんな人におすすめ!

  • 初めて本格的なボードゲームをやってみたい人

  • その日の主役となれるゲームを探している人

  • 交渉という独特なゲーム性を楽しみたい人

通常3~4人用だが、拡張版を買えば最大6人でプレイできる

スタンダード版と組み合わせて使う

また、スタンダード版以外にも「航海者版」や「都市と騎士」など、通常ルールにアレンジを加えることができる拡張版もあるので、さらにやりこむこともできる!

ここでは詳しいルール説明は一切していないので、気になる方は公式サイトやYouTubeなどで遊び方を調べてみてほしい
そしてプレイしてほしい

きっとあなたもカタン島の支配に熱中することになるだろう


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