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映画『硫黄島からの手紙』を観て

「硫黄島からの手紙」
 この監督は、戦争に巻き込まれていく、元々普通に暮らしていた一市民を、丹念に細かく描くことで、リアリティを増すように映画を作っているように感じた。

 数日前に目にした硫黄島の姿がなんども蘇り、その向こうで当時起きていたことなので、かなり入り込んで観てしまった。船内で戦中に幼少期を過ごした世代から直接当時の話を聞く機会も沢山頂いたので、その話もオーバーラップして、その時代がリアルに目の前に現れる感覚だった。

 時代がその方向へ強く動き始めると、「社会」に生きる一人間がそれに抗うことはとても難しい。戦争という方向に強く動く前に、そうならない予防としての日々の活動の積み重ねがとても大事だろうなと思った。

 素晴らしい監督と役者、素晴らしい映画でした。次回、アメリカ側から描いた作品も観ようと思う。


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