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「芸術起業論」by村上隆 生ぬるい日本人の感覚を平手打ちする鋭い芸術論であり、破廉恥までに芸術と金の構造に切り込む稀代のビジネス書


あのヴィトンとコラボしたオタクチックなアーティストね。えげつない感じがちょっと、、 などという印象が強いかもしれません。でもこの本を読むと見方が変わるかもしれません。

かれは村上隆
一作品が一億円で落札の実績がある、世界で活躍する現代アーティスト。実はかれは東京芸術大学の初めての博士号取得者です。

批判を巻き起こす危うい発言の下には、圧倒的な熱量もって美の追求に人生を捧げ、あらゆる努力を惜しまずに全力であがいてきた彼だからこそ描ける、極めて現実的でまじめな仕事論であり人生哲学が率直に語られています。生き抜くバイタリティが大切だと。

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・芸術には、世界基準の戦略が必要である。
・経済的自立がないと駒の一つになる。
・「金さえあれば」がいいわけならダメだ。
・自己満足を越える価値を発見するには。
・世界にプレゼンをする秘訣。
・権威は自分で作りあげなければならない。
・作品が歴史に残るかどうかが問題である。徹夜なんて、努力のうちに入りません。
などなど
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見出しからおもしろいですね。

欧米では、現代アートは好き嫌いで評価されない。
表層のテイストではなく、革命的概念。


欧米でアートは、歴史と文脈によるルールあるゲーム。(市場)
日本においては、曖昧で主観的な好き嫌い。
芸術の顧客は栄華を極めた大金持ち。(顧客)
彼らが欲するのは、お金で手に入らない心のありよう。(便益)

芸術家は、自らの作品が高く評価されることを、偶然に頼らず必然にさせないといけない

それには質だけでなく、時代と歴史の文脈・タイミング、そしてそれを理解させるための解説、さらには露出度が重要であることが繰り返し語られます。

思えば、ただ自分の創りたいものを創って、はいどうぞ、なんていう態度はいかに運任せで無責任なことかと気付かされます。

「建築起業論」はじめて読んだときの衝撃は忘れられません。そして、何度も繰り返してよみました。
私にとって建築活動を行うためにも経済的自立を強く心に決めたきっかけであり、経営者そしてビジネスの世界の構造を理解しようとおもったきっかけでもあります。

全ての人(=アーティスト)は起業家である。

「芸術起業論」とは、デザイン経営のその先、アーティスト自身によるアーティスト経営の書であり、私たち生ぬるい建築の業界にも「建築起業論」なる書物が必要ですね。

最後に

「ひんしゅくは金を払っても買え。」と見城さんのフィロソフィーを体現するかのごとく強烈な表紙は、読む場所をえらび、持ち運びにはばかられます、、、


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