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地方がイノベーションの先端になる〜鶴岡モデルを例に〜

今日は初ノートということもあり、支離滅裂な文章になることが予想されますが、ご愛嬌願います。

記念すべき第1稿は「地方✖️ベンチャー」の可能性について。

結論から言うと、地方こそイノベーションの宝庫であり、コストも都心と比べて抑えられるのが特徴的。
それこそシリコンバレーもアメリカのサンフランシスコから少し離れた場所にあります。日本だと起業=東京の印象がとても強いと感じていますが、実はそんなことはないと言うことをこの記事で物語っている。

今回、記事で取り上げたのは私の生まれ故郷でもある東北。山形県鶴岡市、仙台から車で3時間ほど離れた「庄内平野」が広がる。東北の米は全国でも郡を抜いて美味しいことは皆さんご存知だろうか。私も昨年11月に庄内地方へ足を運んだが、ブランド米「つや姫」の味は忘れられない。

●鶴岡発のユニコーン企業

そんな長閑な鶴岡市が構えるのが、「鶴岡サイエンスパーク」。20年ほど前に当時の鶴岡市長であった富塚陽一さんが構想を立ち上げたもの。
多くの子供達が大学と同時に上京し、大企業に勤めてそのまま帰ってこないという事態を打破したいと言うことであった。空港も海も近い、鶴岡は企業誘致こそ可能であったが、景気次第では撤退もありうる。それなら、、、ということで
「鶴岡で新しい産業を生み出そう!」
こんな言葉があって、現在サイエンスラボが設立されている。

この土地にユニコーンとして注目を集めるベンチャー企業がある。その名は「スパイバー」。実はベンチャーの中でも特に成長性が高い会社に名付けられる「ユニコーン」(日本ではメルカリなどがそれにあたる)
<引用>https://www.wwdjapan.com/articles/1069227
では、他のユニコーンに値するベンチャー企業はどこに所在があるかというとやはり、トウキョーなのだ。別に私は東京に会社を建てることを否定したいわけではない。そんな私自身、この4月から転職で初上京、東京在住であるからだ。

●イノベーションの拠点が地域の学校と連携を始める

ただ、この鶴岡のサイエンスラボは地の利を十二分に生かして、開発を進めている。また慶應大学との連携は町にとって教育の面でも恩恵をもたらしていた。
こんなことを言うと、「どういうこと」「企業誘致じゃ上手くいかないからラボを作ったんでしょ?」「教育関係ないじゃん」と思う人も多いだろう。
そうである。確かに、教育がメインではないが、そういったイノベーションの拠点が地域にあることによって、その周りの子供たちの未来も変えていくことができるのだ。
その例がこの記事。

<引用>
http://www.iab.keio.ac.jp/newsevents/2018/09141608.html
(Forbes Japan誌「30 UNDER 30」に鶴岡出身の慶應義塾大学生を選出。都市環境微生物の先駆的研究で)

この記事に書かれている人物は、伊藤さんは高校時代から慶應の先端研究所で微生物の研究に携わっていた。この先端研は地域との連携を密に行っていたのだ。その生徒が地域で学んだことをさらに深めるため、慶應大へ入学。そしてあれよあれよとForbesで入賞を果たしてしまった。これが東京の進学校であったら、あるある話で終わってしまうのかもしれないが。何度も言うが、仙台から車で3時間の鶴岡市。である。

●「共同体」としてハードとソフト、地域開発まで見据える

私はここに地方×ベンチャーの可能性を大いに感じる。当初、企業誘致の代替手段としてベンチャーや研究所の創設案が生まれたのかもしれない。大学誘致はよくある話であるが、なぜここまで鶴岡は上手くいったのか。それは、2つある。
1つ目は、スパイバーのような優良なバイオベンチャー企業だけでなく、地域開発を手掛ける「ヤマガタデザイン」のような地域開発を手がける民間企業があったこと。ハードだけでなく、ソフトからも変えていく。箱物だけを作るのではなくうちからもイノベーションを推進していく。そんな動きがあったからだと言える。今日はヤマガタデザインの説明は割愛するが、素晴らしい企業メッセージがあるためぜひ読んで欲しい。
2つ目は、ホテルや児童施設など地域開発まで結びつけている点だ。生まれ、ショウナイスイデンホテルなど水田に浮かぶようなホテルは都会にはない自然体を与えてくれる。このように、ワンマンプレーではなく、鶴岡サイエンスパークの中で切磋琢磨しあっている。まさに「町」としてのあり方ではないか?またその競い合いの軸は「人や社会に価値をどれくらい生んでいるか」。利益はその手段に過ぎない。

こういった包括的イノベーションこそ自分のテーマでもある教育につながってくる。中段で言及した、鶴岡出身の生徒が高校時代からの研究活動があったからこその受賞。たとえこの生徒が鶴岡に帰らなくとも、公園に呼ばれたり、研究施設を活用したり、自然に鶴岡に対する思い入れを強くもつものであろう。結果的に人的リソースが次々と循環される持続可能な街になるのだ。

●鶴岡が証明してくれる地方の可能性

ー「好奇心ドリブン」ー 所長の言葉にあったものだ。イノベーションを創出する場所だからこそ、ワクワクする環境であるべきだ。」
資本主義社会で動く日本にこの言葉はどう映るのだろう。

今日紹介した事例はまさに、鶴岡だからこそできたこと。

今、首都圏一極集中を見直されつつあるこの世の中だからこそ、このような地方モデルがどんどん普及してほしい。

ベンチャー企業は東京にあらねばならないものではない。イノベーションは地方で興せる。いや地方が興す。そんな地方が増えることを願ってやまない。

<引用>

https://www.businessinsider.jp/post-175237
https://www.homes.co.jp/cont/press/buy/buy_00825/
https://www.newsweekjapan.jp/nippon/season2/2018/09/221240_2.php



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