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メ(ランコ)リー・クリスマス

創造活動には憂鬱が必要不可欠だって、何かで聞いたことがあります。

思えば、所謂社畜と呼ばれるような状態の真っ只中が、人生で一番小説を書いて某所を更新していました。
そうしてとうとう身体にも精神にも限界がやってきて、少しのお休みをもらって、勤務形態を変えて。
生活に落ち着きを取り戻したら、寝食を捨ててでもものを書きたいという、あんなに扱いに困り果てるようなパッションを、どこかに落としてきていました。
フェードアウトするように、過去作品の整理だけを行っている最中です。

さて。
ここでも別の場所でも、ほんとうに何ひとつ新しく書くという創作活動をしないで、この数年くらいを過ごしました。
そうして、『シアワセを探してみよう』を頑張ることにしました。
もっとわかりやすい言い方をすると、婚活をするかしないか決めたり、するならするでとことんやってみたりしました。

なんだかわからないものを探すことって、想像以上に大変で、楽しいんですよね。見つからなくても、振り返った足跡を見ることが楽しい。
これを楽しめる人間になれて良かったなあと思えて、やっぱりわたしはわたしのことが大好きです。

そんな感じで生きてきて、いま年末に再び、創作活動のエネルギーを得ました。

まただらだらと小説を書くかも悩んだのですが、それより自分のことが書きたいかも、と、この場所を思い出しました。
アカウントを消していなくてよかったなあ……。

短い短い恋らしいものが終わりました。
ショート・ショート程度にはなりそうな、それなりの密度だったように思います。

抱きかかえた憂鬱をどうしようかと、膝の上で撫でて撫でて、数日。
使うあてのなくなったラッピングペーパーで丁寧に包んで、リボンをかけることにしました。
本来包む予定だった中身は、大掃除の袋か、フリマアプリへと旅立つ予定です。

いま、書きたいことやものが沢山自分の中に溢れている……ような気がします。
想像よりすぐに全てを吐き出し終えてしまって、また短い更新期間になればいいなと願う気持ちが半分。
あるべき場所に帰ってきたような、安らかな気持ちが半分です。
また改めて、自己紹介もしたいな。

もうすぐクリスマスですね。
毎年この時期には、大好きな小説の一節を思い出しています。

なぁ、何で世の中はこんなにクリスマスを盛大に祝うんだと思う?
(中略)このイベントがないと、この季節は暗くてやばい。とてもじゃないが、人はそれを乗り越えられない。この季節を明るくするためには必要なんだ。

辻村深月『子どもたちは夜と遊ぶ』より

きらきらしたものを沢山見に行って、美味しいものを沢山食べるぞ。
とっても暗くてやばいので。

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