その男、ポイ活につき
今日はポイ活の話をしますが、その前に…
実はポイ活という言葉の意味を知ったのが最近で、その前まではポイポイ捨てる活動で断捨離の別名みたいなもんだと思っていた。
ポイ活には色んなタイプの活動がある、一番有名で楽なのがポイントカードで最近では歩くだけで歩数と連動してポイントが貯まるアプリも多数存在している。いわゆるearn系である。
今、私が勤めている会社は、ほとんどの社員が在宅で働いている。
会社自体は東京にあり、私は九州からフルリモートで勤務をしている。
またその会社は前職で勤めていた会社のグループ会社であり、現在はそちらに所属しつつ、引き続き前職との仕事をしているという流れである。
(これは単純に退職する際に揉めてしまい、どうしても会社を変えたかったために起こったバグみたいなものです。)
その会社には2週間に1回、Zoomで近況を報告する会が存在している。これは社員が交代ごとに、主にプライベート(趣味や旅行の話など)を話す、社員間のささやかな交流会的な位置づけとしてずっと続いている慣習のようなものである。
そして先週の金曜日にそれが行われ長年、一緒に働いている同僚の
Tさん(47歳)の発表当番の日に、今回の事件は起きた…
Tさんが共有したスライドがみんなの画面に映った。
そのスライドにはどデカいフォントで「ポイ活について」と書かれていた。
Tさんはポイ活が趣味らしく、次のスライドでは現在保有している様々なサービスとそのポイント数が記載されていた。
これまでにポイ活で貯めたポイント
ヨドバシカメラ :65万pt
歩いて貯めるアプリ:1,600,000pt
PayPayボーナス :678,000pt
その他etc…
なんとTさんはポイント富豪といえるほど、通常ではなかなか貯めきれない量のポイントを持っていた。特に歩いて貯める系のポイ活のアプリをたくさんやっていた。
そして、驚いたと当時に私の中で無意識に封印していた記憶が蘇ってきた…
私は思い出したのだ…
Tさんのポイ活によって蔑ろにされてきた…自分のことを…
[Episode1] せこかったTさん
まずTさんを知る上で重要なのがそのせこさ。とにかく、せこかった。
一度、彼のミスで帰宅が遅くなった際にお詫びとして牛丼(並)を奢ってくれたのだが、5年たった今でもその話をされる。
例1:Tさん「あぁ、あれって俺がさすらいちゃんに牛丼奢った日よね?」
例2:Tさん「俺前にさすらいちゃんに牛丼奢ったことあるよね?笑」
たかが牛丼(並)で擦りすぎである…
初めて牛を食べた日なら擦ってもいいが、おそらく18374598回目くらいの牛丼だし…
あと正確にはお前が私に牛丼を奢った日ではなく、お前がミスをした日である。
[Episode2] やたらと歩いてたTさん
そんな嫌なダルさを持っているTさんと、仕事でペアを組んでいたので
二人で営業に行くことが多かった。
Tさんはとにかく歩くのが好きで、私が同行していない日は、おそらく2〜3
駅分はほぼ歩いて出先に訪問していた。
コロナ禍が始まり在宅勤務になった時も、場合によっては訪問しないといけないこともあり、互いの家から直接客先で合流していた。
アポを取る際、Tさんは常に13時以降を希望していた。
Tさんは言った
「午前中はちょっと厳しいねんな…基本午後からしか行けへんわ。」
なぜか午後指定のみのTさんに、私が時間を合わせることが多かった。
そしていざ待ち合わせ場所に着くと彼は汗でびちょびちょだった。
雨に打たれたのではないかと思ったほどに濡れていた。
私が「ど、どうしたんすか…」というとTさんはキョトンとした顔で言った。
「家から歩いてきたねん。ちょうど2時間半ぐらいやなー。」
私は驚愕した。
前は歩いてもせいぜい2~3駅だったTさんは、なんと家から10kmほど離れた客先に徒歩で来ていたのだ。
理由を聞いても「いや別に歩きたかっただけやで」の一点張り。
私はこれ以上聞くのを諦めた。その後も品川〜下北沢や浅草〜銀座を徒歩で移動するなどしており、客先で会うと常に汗でびちょびちょだった。
「(この人、電車を知らない…?)」と思いもした。
私は直属の上司に相談したが、Tさんは当時プライベートで揉め事があり、精神状態も不安定だったので上司からもあんまり問い詰めないでそっとしておこうと言われた。(今思えばなんでやねん)
慣れというのは不思議なもので、そんなTさんに疑問を抱くこともだんだんなくなっていった。また、その後は九州に移り住んだので物理的に営業同行することがなくなったのでその奇行すら完全に忘れていた。しかし、そのスライドを見た瞬間に思った。
「(こ、こいつ!!!!ポイ活のために歩いてやがったのか!!!!)」
異常な徒歩への執着とスライドの内容が一気に私の脳内で紐づいた。
それと同時にこれまで忘れたいたTさんのよくない部分まで一気に思い出した。
[Episode3] めちゃくちゃだるかったTさん
・常に汗でびちゃびちゃだったTさん
・会社の備品をめちゃくちゃ持ち帰ってたTさん
・自販機で好きに飲み物を選べるタイプの会社の打ち合わせで「2本いいすか?」と聞くTさん
・午後のアポに向けて午前から歩いているので全然電話が繋がらないTさん
・でもちゃっかり派遣の女と不倫していたTさん
また、これより以前にTさんは会社のPC買い替えの際に裏工作を施し、
100万ほどのヨドバシポイントを自分のカードに付与している。
(後ほど、その時のポイントでGoProを買っている。)
他にも安い業者がいくつもあったのに、ヨドバシに過剰に執着して結果的に部署内全体のPC買い換えが遅れた。
Zoomの画面越しに、私は昔の記憶と共に沸々としていた時、
他の社員がTさんに言った。
???「Tさん、すご〜い!どうやって貯めたんですか??」
Tさん「いや〜こればっかりはチリも積もればってやつですね。お金稼いでいるのと変わらないのでコツコツ誠実にやるしかないっすね!」
私はミュートにして、思わず台パンした。舐めるなよ…T…
舐めるなよ!!!!!!!!!!!
お前!!!!!!舐めるなよ!!!!!!
怒っていたので、カメラをオフにしミュートにもした。
その間ずっとTは
「いや〜このご時世、国は守ってくれませんからね。ポイントでも貯めれるものは貯めとかないと!」みたいなことを言っていた…..
彼は月の小遣い3,000円でやりくりをしているのだが、これは度重なる不倫がバレて減給されているだけで、結局身からでた錆なのである。
そして、その不倫していた派遣の女から私はとある誤解をされて虐められていたのでついでにそれも思い出し余計に腹がたった。
不倫をし、小遣いが減り、会社の時間を使って歩いてポイ活をする47歳…
あまりにも切ない…だんだん悲しくなってきた。
そしてそれに振り回されていたことに気づいた時には、彼の元には富豪級のポイントが付与されていたという…なんとも言えない感情である。
もぅマヂ無理。
書いたらスッキリすると思って書いたけど、予想以上に疲れた…
でも書きたかった…書けてよかった…
書きながら怒りで汗をかいたので、お風呂に入ろう。
みんなもポイ活は程々に…
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