UFC275を現地観戦した話

こんにちは。今日はシンガポール滞在中に観戦したUFC275の話です。日本には馴染みの深いイリープロハースカがチャレンジャーとしてクローバーティシェイラに挑むライトヘビー級タイトルマッチを筆頭に好カードが並ぶナンバーシリーズでした。以前にラスベガスで観戦した272とはまた違った雰囲気を纏ったUFCでしたが盛り上がりは本場に負けず劣らずです。

(↑以前の記事はこちらからどうぞ)

今回は寧ろベストバウト級の試合が連発した事が大きな要因ですが盛り上がりは272の時よりも大きなものを感じました。やっぱりすごいUFC、世界最高峰といわれるのも納得です。
ナンバーシリーズを観戦する事はシンガポールに入国する前に決めていました。ちなみにUFCは試合翌日までの(自分の場合は9日試合なので10日までの)滞在費は出してくれます。ですがナンバーシリーズの延泊の為の費用とチケットは自腹です。UFCが用意してくれたホテルをチェックアウトしてから自分らが泊まるホテルをブックしたり等は自分らでやらなければなりません。自分の試合が終わった直後は心の中では試合に負けたことが悔しくて現実から目を背けたくてやっぱり観ないで帰ろうかと思いましたが(笑)セコンドで沢山サポートしてくれる悟さんにも自分がアメリカで観たUFCを観て欲しかったしここにもう一度戻ってくると心に決めたので思いっきり楽しんでやろうという気持ちにして会場へ行きました。結果は言葉では語りきれない空気の緊迫感と盛り上がりを見せる神の興業と言ってもいいほど凄まじい興業になったのです。

アジアで行われるUFCの姿

シンガポールインドアスタジアム。アーリープレリム開始前の朝6時45分。

UFCのお膝元はアメリカラスベガス、以前の記事でも書きましたがMMAが、というよりもUFCが文化として国民に定着し生活の一部と言ってもいいほど人々の生活に馴染んでいます。シンガポールはおろかアジアに行くのは今回が初めてでシンガポールで行われるUFCがどんなものなのか分かっていませんでしたがアメリカの盛り上がりを10とすると7.8くらいだろうなくらいに思っていました。しかしシンガポールは多民族国家といいますか、沢山のアジア人がいる国でした。大会の盛り上がりも予想の遥か上の盛り上がりでラスベガスで見た時以上です。
自分はUFCが用意してくれたマンダリンオリエンタルホテルに泊まっていたのですがマンダリンオリエンタルがある場所はシンガポールの中心部的なところらしく他にも大きなホテルやショッピングモールが連なっていました。
後に聞く話なのですがその大きなビル群は全て金融系のビルでその近辺、そのエリアに住んでいるのは世界中の金持ち達らしいです。物価は少々高く車一台も1000万ほどだとか。
少し話がそれましたがその金持ち達が観に来る大会、シンガポールで行われたUFCは観客が自分の国に愛国心を持つ人々、アジアにある沢山の国のファンが一度に集結し大熱狂をする大会でした。本当に観に来て良かったと思います。

話は数日遡り試合の3.4日前です。自分らはUFCのチケットをブックしようとしていたのですがチケットマスターがなぜか上手く繋がらずチケットが買えないという事態に陥っていました。何度試してもダメで諦めかけていだのですが最後の希望を託してマッケンジーにコンタクトをとりました。マッケンジーは自分がラスベガスでお世話になったレスリングコーチ、ザックネイバートの奥さんでシンジケートで一緒に格闘技の練習しています。そしてそのマッケンジーの仕事はUFCのスタッフです。マッケンジーに事情を説明してチケットを買いたいと伝えたところ、試合をさるファイターのもらえるチケットが余ってしまってる分があると言われ、結果的にそれを譲り受けることができました。地獄に仏といいますか本当に自分は強運の持ち主だなと改めて実感しました。
でここから話は当日に戻りそのもらったチケットに記されている自分らの座席に座って試合を観戦していたのです。そして後ろに座っていた4人のアジア人のうちの1人の女性が突然話しかけてきて「次の試合に出てくる選手が私達の家族です。私達は大きな声で叫びます、うるさくてごめんね」と先に謝りを入れられました(笑)
聞くと韓国のチェ・スンウ選手の家族でした。その時わかったのですがUFCはファイターの家族が招待されて座ることができるファミリーシートというものがあるらしく、自分らが偶然譲り受けた席はおそらく選手のファミリーシートだったのです。そんなものが存在するUFCのホスピタリティに感動するのと同時にスンウ選手を全力応援しました。

ラスベガスでもシンガポールでも沢山お世話になったマッケンジーと。
感謝の気持ちでいっぱい。

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