私的ファシリテーションの心得
これは【ファシリテーター Advent Calendar 2024】の9日目の記事です。
嬉しいことに私、何度か「ファシリ上手ですね」と褒められた経験があります。ミーティング、特にオンラインでは、ファシリテーターのがんばりで質が向上すると思っているので、お褒めいただくのは正直嬉しいです。
今回、せっかくなのでファシリテーターとして自分がやってることを棚卸しをし、空いていたので急遽アドベントカレンダーにエントリーしました!当たり前のことも多いですし、もしかしたらバッドノウハウな部分もあるかもしれません。そういったご意見をいただき、自分のスキルを深められたらなあと思ってます。
成功の鍵は入念な準備から
ファシリテーターの仕事は、ミーティングが始まる前から既に始まっています。
準備段階では、以下に注意します。
ミーティングのゴールを具体的に設定する
目的に沿ったアジェンダを作成する
参加者の妥当性を確認する
ミーティングをうまくファシリテートするためにやっていること
1. アイスブレイクで心理的安全性を確保
ミーティング開始時のアイスブレイクは、単なる形式ではありません。参加者が発言しやすい雰囲気づくりのための重要な工程です。
例えば、ランダムに2名ほど指名して簡単な意気込みを語ってもらう、朝食がなんだったかを全員順番に言う等、できるだけ多くの参加者が声を出せる機会を作るようにします。
2. 時間管理の徹底
「タイムテーブルは必ず守る」という原則は、効果的なミーティング運営の要です。議論が白熱した場合でも、一旦切って別途時間を設けることがよいと思ってます。
まず重要なのは、ミーティングの目的を明確にすることです。ミーティングには大きく分けて「決定を行うもの」と「情報共有を目的とするもの」があり、その性質によって進め方はかわってきます。
議論が核心的な内容に及んでいても、一度整理の時間を設けることで、かえってスムーズな結論導出につながることもあります。そのため、ミーティングでは一度議論を切ってしまいます。
もちろん発散に振り切った方がいい時もあります。
(発散させる必要が生じた時どうするかは昨日の小田中さんの記事が参考になりました。とても良い記事だったのでここでリンクを貼らしていただきます)
3. 全員参加型の議論を促進
沈黙が続いた際は、まだ発言していない参加者に積極的に声をかけるようにします。ただし、「発言を強制してはいけない」というのが鉄則です。「よくわからない」「専門外」という反応も受け入れる姿勢が重要です。
大事なのは、みんながいい発言しやすい雰囲気作りです。一度発言すると、その後の発言のしやすさはグッと上がるので、発言してもらうのはおすすめです。
4. オンラインミーティングならではの工夫
オンラインミーティングでは、以下も心がけます:
テキストコミュニケーションの活用
音声での発言がしづらい場合でも、チャット機能を使えば意見を表明しやすくなります。ファシリテーターは適宜チャットをチェックし、議論に組み込んでいくことをすると良いと思ってます。
FigJamやmiroを使って議論の視覚化
FigJamやmiroで発言を付箋で記録していく方法も採用します。トピックが視覚化でき、配置や分類で整理することも可能です。オンラインなので、みんなで編集しながら楽しく進行することができます。
リアクション機能の活用推奨
無反応は話者の不安を招きます。👍や🤔などのリアクションを活用することで、話者の心理的安全性を高めることができます。
カメラオンの推奨
表情が見えることで、コミュニケーションの質が大きく向上します。特に重要な議論の際は、可能な限りカメラをオンにすることが推奨されています。
カメラオンに関する私の考え方は以前の記事を参照してください。
まとめ
効果的なファシリテーションの秘訣は、入念な準備と、参加者全員が意見を出しやすい環境づくりにあります。特にオンラインでのミーティングでは、テキストやリアクション機能などのツールを積極的に活用することで、より充実した議論が可能になります。
とにかくミーティングでは心理的安全性が重要です。理想はきちんと反対意見を言えること、そしてその反対意見をそのまま受け入れられることです。反対意見を言われて場の空気が悪くなるのはよくありません。
もちろん、ファシリテーターは、議論の進行役であると同時に、参加者の心理的安全性を高める役割はあります。ただ、心理的安全性はみんなで高めるものであって、ファシリテーターはあくまでもその補助的な役割だと考えてます。みんなで改善できる雰囲気作りをしましょう。