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【雑感】自転車よりも小さい乗り物に名前がついている例があったら教えてほしい

あるSF小説で、主人公が宇宙人に、乗っている宇宙船の名前を尋ねる場面がある。

宇宙人は、船に名前などないという。

主人公が、船には名前があるものだ、と言うと、宇宙人は、君が座っている椅子の名前はなんだ、と尋ねる。

なぜ船には名前があるのに、椅子には名前がないのか?

主人公はこの問いに答えられない。

このやり取りは、宇宙人との文化や感覚の違いをコミカルに表現するためのものとして挿入されているが、以降、この件が触れられることはない。

でも、なんでなんだろう?

そして、名前をつける/つけないの分水嶺は、どこにあるのか。

こちらによると、船に名前を付けることは、船舶法で定められているのだそうだ。また古来、旅の安全を祈願するためだったともいう。

その習慣からか、スペースシャトルに機体名があったり、『スター・ウォーズ』の「ミレニアム・ファルコン号」や『エイリアン』のノストロモ号など、SFで宇宙船に名前が付けられていることはよくある。

また、こちらによると、旅客機に愛称をつけることは以前はよくあり、海外では今でも行われているという。列車に名前が付けられていることは今でもある。

バスには路線愛称がつけられていることはよくあるが、個々の車両に名前をつけるのは一般的ではないらしい。

フィクションの世界では、映画『トラック野郎』に、「一番星号」「ジョナサン号」というトラックが登場する。

また、アニメ『マッハGoGoGo』の「マッハ号」や「流星号」、映画『スパルタンX』のキッチンカー「スパルタン号」、仮面ライダーの「サイクロン号」や「ハリケーン号」など、車やバイクに名前をつけるのは珍しくない。

さらにマンガ『究極超人あ~る』で、あ〜るが乗る自転車は「轟天号」だった(ギャグ漫画におけるパロディだが)。

しかしたとえば、『Dr.スランプ』の皿田きのこが乗る三輪車に名前がないか探してみたが、確認はできなかった。映画『0086笑いの番号』でスマートが操縦する機関銃付き事務机、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティが使うスケボーも固有名はないようだ。

このあたりが限界だろうか。

名前のついたキャスター付きの椅子がギャグ漫画で描かれている例はありそうだが、発見はできていない。

これ以上手間ひまをかけるつもりもないので(おい)、乗り物に固有名詞をつける/つけないの分水嶺は、暫定的に「自転車」としておこう。

ちなみに私は普段使っている眼鏡を「メガ子さん」と呼んでいる。時々行方不明になる困った娘なので、名前が必要なのだ(まだ認知症は発症していない、と思う)。


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